赤飯

結婚式の引き出物で定番品が『赤飯』でした。

”でした”と過去形の理由は、時代は変わり今では赤飯を頂くことの方が珍しくなりました。

赤飯の持つ意味合いからも縁起物として赤飯は非常に適しています。
しかし、一方で利用されなくなってきた理由もあります。

今回は、

  • 赤飯の持つ意味合い
  • 赤飯を贈るときの注意点

についてご紹介いたします。

お祝いのシンボルであるお赤飯

結婚式以外にもお祝い事には決まって赤飯を振る舞っていた時代がありました。

出産祝い、初節句、就職祝い、入学・卒業祝い、成人祝い…このようなお祝い事には『赤飯を炊く』という文化が日本の風習として根付いていました。

なぜお祝い席で赤飯が振る舞われていたのでしょうか?

赤飯を振る舞う意味

祝い事に赤飯を振る舞う理由は諸説あります。

  • 昔は神事に赤米(※)を捧げており、その名残りから”赤い色”だけが残り、赤飯のルーツになった説
  • 赤には災いを避ける力があると信じられ、邪気を祓う(はらう)ことを期待して赤飯を炊くようになった説

説は様々ですが赤飯は昔からお祝いのシンボルだったことは共通しています。

※古代米とも言われており玄米が赤く白米より栄養価が高いといわれています

引き出物に使われなくなってきた理由

最近の引き出物はメインの引き出物(記念品)・引き菓子・プチギフトがスタンダードです。

赤飯だけでなく、昔は当たり前だった鰹節(かつおぶし)や鯛などの縁起物を贈るカップルが減少しています。つまり引き出物の品数が減ったということですね。

他にも赤飯が引き出物に使われなくなった理由は、

  • ゲストの持ち帰りが大変
  • 食中毒の危険性から生物(なまもの)は控えるようになった
  • ゲストが赤飯では喜ばなくなってきた

このような理由から赤飯の利用率が低くなりました。

引き出物の赤飯は喜ばれないの?

「じゃあ赤飯は引き出物にいれない方がいいの?」

そんなことはありません!
全ての引き出物にいえますが、ゲスト全員に喜ばれる引き出物はありません。
だからこそ9割の新郎新婦が贈り分けをして、ゲストに満足してもらうように工夫をしています。

赤飯は時代と共に利用されなくなりましたが、赤飯が好きな人もいますし喜ぶ人もいます。
要するに”引き出物に赤飯を使うなら注意する点がある”ということです。

以下では引き出物に赤飯を選ぶときの注意点をご紹介します。

引き出物に赤飯を使うときの注意点

注意点は以下の5つです。

  • 賞味期限に注意をし真空パックを利用する
  • 遠方ゲストには持ち帰りへの配慮をする
  • 少ない量なら家族向けは不向き
  • 年配の方や一人暮らしの人には喜ばれる可能性あり
  • 地域によって赤飯の味は違う

賞味期限に注意をし真空パックを利用する

炊きたての赤飯は極端に賞味期限が短いです。

基本的には当日中に食べる必要があります。
また、生物を嫌がる人も多いですし、万が一のことを考えると危険です。

特に暑い日ですと、非常に危ないですし、式場によってはNGがでる可能性も。
遠方ゲストなら挙式翌日は観光で、帰宅は挙式の2日後ということもあります。

しかし、最近は引き出物の赤飯は真空パックになっている商品があります。
赤飯をいれるなら真空パックの赤飯が無難です。

アンシェウェディングでも赤飯は扱っておりますが、真空パックにはいった赤飯となります。例えば、風呂敷に包んだこのような商品など…

風呂敷以外にも縁起の良い米俵入りや鯛セットなどもありますので一度ご覧になってみるとイメージができると思いますよ。

遠方ゲストには持ち帰りへの配慮が必須

遠方から参加するゲストへは最大限の配慮をしましょう。
仮に引き出物がお皿、引き菓子にバームクーヘン、縁起物で赤飯…考えただけで持ち帰りが大変ですよね。

さらに宿泊するゲストは災難!
大きいサイズや重い引き出物は嫌がられる理由の一つです。

遠方ゲストには以下の配慮をしましょう。

  • 赤飯をやめてカタログギフトのコースをワンランクアップさせる
  • 引き出物宅配で手ぶらで帰って自宅で受け取ってもらう

このような配慮をすると喜ばれます。ただし、宅配にするなら真空パックの赤飯にすることを忘れずに!

少ない量なら家族向けは不向き

赤飯の量が一人前など少ない量なら家族がいるゲストには不向きです。
夫や妻、子供がいるゲストは自宅に帰ってから家族で引き出物を楽しみます。

そのようなゲストに対して一人前の赤飯は不向きです。
ご家族全員で食べられるように家族分の量を選ぶようにしましょう。

年配の方や一人暮らしのゲストに喜ばれる可能性あり

年配のゲストなら赤飯が喜ばれる可能性大です。
昔は当たり前のように引き出物に入っていたので「懐かしい」となりますよね。

また、風習やしきたりを大事にする人にもおすすめ!
ご両親のリクエストで赤飯を贈るカップルもいるぐらいですから年配のゲストは喜ぶ人が多いかもしれません。

一人暮らしのゲストにも嬉しいですよね。
結婚式後はゲストも疲れていますから、夜に小腹がすいても料理する人はごく僅か。

赤飯ならレンジでチンするだけですから、料理をする手間もなく空腹を満たせます。

地域によって赤飯の味は違う

あなたが思い浮かべる赤飯は小豆を使った赤飯ではないでしょうか?

下のような赤飯でしょうか?

一般的な赤飯

でも、赤飯の味付けは地域によって異なります。

意外ですよね?

例えば、秋田県南部では砂糖をいれるため甘い赤飯です。
また、新潟県の中越地方の一部は醤油赤飯、北海道は甘納豆赤飯、長野県佐久盆地は小豆ではなく花豆など地域でも異なります。

甘納豆赤飯

北海道の甘納豆赤飯

新郎新婦の出身地や親戚や親族の地域にあわせて赤飯を変えてみるのも面白いかもしれません。

引き出物に赤飯は古い?のまとめ

  • 若い人よりも年配の方向けなら喜ばれる可能性がある
  • 一人暮らしのゲストは自宅に帰って小腹がすいたときに丁度いい
  • 衛生面も考えて真空パックの赤飯が好まれる
  • 赤飯の量によっては家族向けは控えた方がいい
  • 遠方ゲストへは持ち帰りの負担を考える

周りのカップルが使わなくなった赤飯だからこそ喜ばれる可能性もあります。

特に年配の方向けの引き出物として赤飯はおすすめ!

引き出物用(縁起物)の赤飯は風呂敷につつんであったり、パッケージにメッセージが書かれているなど可愛らしいデザインです。

赤飯の持つ意味合いとしても、結婚式にはピッタリだと思います。