
海外挙式のルールやマナーは国内挙式とは異なる部分があります。
今回は海外挙式の引き出物について、
- 贈る基準や相場の国内挙式との違い
- 海外挙式だからこそ気が利いた引き出物の贈り方
をご紹介します。
海外挙式はゲストにとって負担が大きい

「海外挙式ならゲストも海外旅行を楽しんでもらえる」と思い込んでしまうカップルがいます。このような考え方から、
- ご祝儀はいただいたけど、ゲストの旅費を負担するから引き出物はいらないよね
- 旅費はゲストに負担してもらうけど、ご祝儀はいらないから引き出物もいらないでしょ
と考えてしまった方もいるのではないでしょうか?
実はこの考え方は大変危険です。
ゲストにご負担いただく範囲は新郎新婦の考え方で異なりますが、基本的に海外挙式に参列されるゲストは、
- ご祝儀
- 旅費
- 滞在時間(仕事を休まなければならない等)
といった大きな負担があります。
確かに「海外旅行も兼ねて挙式に参列しよう!」と思っているゲストも少なくありません。しかし、招待する新郎新婦としてはわざわざ海外まで自分たちをお祝いしに来てくれるゲストであるという前提を忘れてはいけません。
海外挙式の引き出物は旅費とご祝儀で判断する

基本的に日本国内で挙げる結婚式では、ゲスト全員に引き出物をお渡しします。それに対して海外挙式では、
- 新郎新婦の旅費負担の有無
- ゲストからのご祝儀の有無
により判断する必要があります。
※本記事での新郎新婦の旅費負担は、交通費(航空券)がメインで宿泊代のみの負担は「旅費負担」に該当しない事を前提とします
引き出物ありなし判断表
新郎新婦の旅費負担 | ゲストからのご祝儀 | 引き出物の準備 |
---|---|---|
なし | あり | 必須 |
なし | なし | 必須 |
あり | あり | 必須 |
あり | なし | 不要 |
以下ではそれぞれのパターンについて理由を解説していきます。
新郎新婦の旅費負担なし/ゲストからのご祝儀あり
新郎新婦の旅費負担 | ゲストからのご祝儀 |
---|---|
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- 引き出物:必須
- 金額相場:ご祝儀の16~20%+α
旅費だけでもゲストの負担は非常に大きいです。例えば、海外挙式で人気のハワイなら飛行機代(エコノミー・燃油サーチャージや入国税など込み)は往復で75,310円します。
参考:HIS公式サイト
ゲストは旅費の他にご祝儀も用意します。
友人ならご祝儀と旅費で総額10万円オーバーと考えたらゲストの費用負担が大きいことが分かります。そのためにも国内挙式の引き出物相場より多めの金額で準備します。
少なくとも「費用が掛かった事に気を使ってくれたんだな」とゲストの方が感じるような内容にすることが大切。具体的なご祝儀に照らしあわせた引き出物の金額は下記の通りです。(参考までに国内との比較をしています)
ご祝儀に対する引き出物の金額表
ご祝儀の金額 | 国内挙式 | 海外挙式 |
---|---|---|
30,000円 | 5,000円 | 8,000~10,000円 |
50,000円 | 8,000~10,000円 | 13,000~15,000円 |
新郎新婦の旅費負担なし/ゲストからのご祝儀なし
新郎新婦の旅費負担 | ゲストからのご祝儀 |
---|---|
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- 引き出物:必須
- 金額相場:5,000~10,000円
いわゆる「ご祝儀は不要なので旅費は実費でご参列ください!」というケースです。
このケースではご祝儀がないから引き出物も不要と思ってしまいがち。しかし、海外挙式に関していえばご祝儀をいただかなくても引き出物は準備する方が無難です。
前項でも例に挙げましたが旅費負担なハワイなら飛行機だけで往復75,310円。ゲストに大きな負担を強いていることを忘れず、引き出物は準備をするようにしましょう。
国内挙式ではご祝儀の金額に応じて引き出物の総額を決めます。『新郎新婦の旅費負担なし/ゲストからのご祝儀なし』のケースでは、おおよそ5,000~10,000円ほどで準備するカップルが多いようです。
新郎新婦の旅費負担あり/ゲストからのご祝儀あり
新郎新婦の旅費負担 | ゲストからのご祝儀 |
---|---|
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- 引き出物:必須
- 金額相場:ご祝儀の10%程度
ゲストの方からご祝儀をいただく以上は引き出物の準備が必要です。
旅費を負担しているため引き出物の金額は国内挙式と同じ相場感で構いません。少しでもゲストの印象を良くしたいなら500~1,000円のプラスワンアイテムを加えると品数が多くなり印象もグッと良くなります。
新郎新婦の旅費負担あり/ゲストからのご祝儀なし
新郎新婦の旅費負担 | ゲストからのご祝儀 |
---|---|
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- 引き出物:不要
非常に少ないケースだと思いますが、ゲストの金銭的負担がないため引き出物は不要です。
海外挙式の引き出物は宅配が鉄板!
国内の結婚式でも引き出物宅配の利用率は高まっており、ゲストからも好評のサービスです。
なぜ海外挙式では引き出物宅配がいいのか?
海外挙式なら披露宴で渡すよりも帰国後に引き出物宅配を贈ることを強く強く推奨します。
その理由はゲストにも新郎新婦にも嬉しい3つの理由があるからです。
- ゲストが海外から持ち帰る必要がなくなる
- 引き菓子の賞味期限に余裕が持てる
- 引き出物の価格を変えずに商品をグレードアップできる
ゲストが海外から持ち帰る必要がなくなる
国内の挙式でさえ引き出物を持ち帰ることは大変と感じるゲストが多い中で、海外から持ち帰るとなるとゲストのみなさんはどう思うでしょうか?
常識的に考えて海外からの持ち帰りは非常に大変だということが分かります。
仮にカタログギフトと引き菓子の二品など重くない引き出物でも”かさばる”ため持ち運びは大変です。
持ち帰りがないというだけで引き出物宅配を利用する価値があります。
ちなみに、引き出物宅配ではゲストに以下のような案内カードを用意します。

メッセージ文には「引き出物はお荷物にならないようご自宅へお届けいたします」というメッセージ付き!
アンシェウェディングの引き出物宅配については「ANCIE便 (引き出物宅配)とは?」をご覧ください。

国内でも宿泊を伴う遠方から参列したゲストから「すごく気が利くね!」と喜びの声を頂くことは非常に多いよ。
引き菓子の賞味期限に余裕が持てる
引き出物には最低でもメインの引き出物(記念品)と引き菓子の二品が必要です。
引き菓子は食品であるため当然ながら賞味期限があります。
国内であれば賞味期限は21日以上で良いですが、海外の現地で手渡しするなら移動期間を含め30日以上は必要です。
引き出物宅配なら賞味期限が短い商品でも問題なく利用可能です。

賞味期限の短い引き菓子は添加物などが少ないため品質が高く、味も美味しい傾向があるよ。
引き出物の価格を変えずに商品をグレードアップできる
例えばアンシェウェディングの引き出物であれば割引のある商品も数多く扱っています。(最大64%OFF)
仮に一人あたりの引き出物予算が7,000円でも、商品価格としては10,000円の商品を選ぶことができるのです。つまり購入価格は同じで中身の商品をグレードアップさせることが可能です。
海外挙式のお見送り品(お土産)

国内挙式では最後のお見送りの際に300円前後のプチギフトをお渡しします。
海外挙式でもプチギフトのようなお見送りの品を渡すことが一般的ですが、国内挙式とは少し意味合いが異なります。
お見送り品 金額の算出方法
当日のお見送りの品の金額=ゲスト毎の引き出物予算-帰国後にお贈りする引き出物金額
例えば、5,000円前後の引き出物を準備する予定としたときには以下のようになります。
当日のお見送り品 | 1,000円 |
帰国後の引き出物 | 4,000円 |
尚、お見送りの品はゲスト全員に同じものをお渡しするのが基本です。
当日の見送り品+帰国後の引き出物宅配が鉄板!
海外挙式の特徴として以下のポイントが挙げられます。
- 海外挙式ならではの現地の商品を引き出物にしたい
- ご祝儀の有無、金額は当日までわからない
- 多くのゲストが複数泊で荷物が多い
従って海外挙式の引き出物は以下の考え方で準備するのがおすすめです。
- 挙式当日
荷物にならない現地ならではの手土産を準備する - 帰国後
いただいたご祝儀を確認したら、ゲスト毎に引き出物金額を決定し引き出物宅配で引き出物を贈る
海外挙式の引き出物のマナーのまとめ
- 海外挙式の参列はゲストにとって負担が大きいことを忘れずに
- 新郎新婦が旅費負担をし、ゲストからのご祝儀がない場合は引き出物は不要だが、それ以外なら引き出物は必要となる
- 海外挙式の引き出物は「当日のお見送り品+帰国後の引き出物宅配」がおすすめ
海外挙式は国内挙式と違って引き出物もゲストの負担を考慮して検討することが大切です。新郎新婦もゲストも良い思い出として残る素敵な海外挙式にしたいですね!