バイオリンを奏でるバイオリニスト

数々のウェディングの音響に携わってきた中で、やはりクラシック曲のリクエストは必ずと言っていいほどありました。

クラシックと言っても幅広く、また曲によってピアノソロバージョンやオーケストラバージョン、歌のありなしバージョン、そして現代クラシックと様々な種類があります。

その中でジャンルごとに定番のクラシックソングをご紹介します。

クラシックオーケストラ編

J.S.バッハ「G線上のアリア」

優雅で華麗なメロディなバッハの名曲です。
たくさんのヴァイオリンの音色が幾重にも重なり、豪華さの中にも切なさが混在し、聴く人に感動を与えます。

幅広い支持を集める、結婚式ではまさに鉄板曲と呼ばれるにふさわしいバロック音楽の代表曲です。

パッヘルベル 「カノン」

気持ちの良い、そして心を揺さぶり、感動を与えるメロディーライン・コード進行は通称“カノンコード”と呼ばれ、洋楽、邦楽に拘わらずたくさんのアーティストたちが楽曲に取り入れてきました。

室内管弦楽ではもっともポピュラーな一曲です。

メンデルスゾーン 「結婚行進曲」

イントロで始まるメロディは誰もが知っているフレーズで、それを奏でるホーンセクションは力強く勇ましくもあります。

まさに“THE結婚式のテーマ”と呼ぶにふさわしい一曲です。
イントロだけでなく、全体の展開、バランスも素晴らしく、しっかり最後まで通して使えます。

ピアノソロ曲編

リスト 「愛の夢 第3番」

甘く優しくしっとりとしたピアノの旋律の中にも、途中どこか物悲しさが漂い、ゆっくりと感動の空気に包まれていくような曲です。

結婚式場、特にチャペルなどではサウンドバランス面でもとても相性がいいのがこのピアノソロ曲です。
スピーチにおいても邪魔をせず、会場を優しく包み感動を演出してくれます。

エルガー 「愛の挨拶」

明るく歯切れのいいフレーズをピアノで無邪気に奏でているエルガーの代表曲です。

あまりジメジメした感じはなく、ゆったり和気あいあいとしたシーンでは活躍すること間違いなし。

誰もが親しみやすい一曲です。

ショパン 「ノクターン 第2番」

ダイナミックなメロディーワークがとても印象的で、実際結婚式でもとても人気が高い曲です。

この曲は別名“夜想曲”と呼ばれているだけあって、ロマンティックで甘美なイメージがあり、ウェディングソングとして使えるシーンは沢山あります。

オペラ歌曲編

シューベルト 「Ave Maria」

マリア・カラスの透明感のある素晴らしい声とピアノの旋律が、必ず会場に感動を運びます。
どこか物悲しさもあり、それでいて前向きさも感じ曲全体を通したこれらのバランスがとても絶妙です。

ここ一番のシーンで使えば、きっとハマるはずです。

プッチーニ 「O mio babbino caro」

オペラ歌劇曲の劇中歌とあって、ストーリー性を感じさせます。
そんな曲をキリ・テ・カナワが感情表現豊かに歌い上げています。

邦題は“私のお父さん”昔からあるとても有名なナンバーなので、新婦のお父さんで知っている人がいたら、聴いて涙を流すかもしれませんね。

ワーグナー 「婚礼の合唱」

こちらは混声の合唱曲で教会音楽の一つとして有名です。
クラシック+讃美歌という曲構成は荘厳で清々しいイメージを与え、純白のドレスや会場を彩る花々と一体となり、より清潔感のある美しい式を演出することができます。

現代クラシック編

Alan Silvestri 「Father of the Bride」

1991年公開のハリウッド映画“花嫁のパパ”で使われたサウンドトラックです。

ご来賓の方でご存知の方もいるかもしれません。
ダイナミックなオーケストラサウンドに加え、途中サックスを使ったジャジーなフレーズ、また大変ユニークでバラエティに富んだ楽しい一曲になっています。

服部隆之 「Theme de Restaurant de Roi」

かつてドラマ“王様のレストラン”のテーマソングだった曲は今では結婚式の定番曲になっています。

豪華でダイナミックなオーケストラサウンドは、会場に明るく元気なイメージを与えます。
曲自体の分数がコンパクトなので、式のオープニングやちょっとしたスポットで大活躍してくれる一曲です。

エンニオ・モリコーネ 「愛のテーマ」

1989年公開のイタリア映画“ニューシネマパラダイス”のテーマソング。
映画の内容もとても感動的だったように、曲自体もどこか郷愁さを感じさせるスパイスが加わり、“愛のテーマ”と呼ぶにふさわしい一曲に仕上がっています。