救いの手を差し伸べる弁護士

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、全国の新郎新婦の皆様も結婚式の延期やキャンセルなど苦渋の決断に迫られています。

SNSをみると、結婚式場から高額なキャンセル料や延期費用を請求されるケースも少なくありません。なかには「訴えてやる!」と思う新郎新婦さまもいるようです。

しかし訴えるといっても初めてで不安なことも多いと思います。
そこで今回は弁護士に依頼をする手順について解説いたします。

訴訟の決断の前に・・・

新型コロナウイルスによる挙式の延期やキャンセルには、以下の特徴があります。

  • 新郎新婦さまが望んで延期・キャンセルをするわけではない
  • 式場側が悪いわけでもない

つまり全員被害者という点が難しいところです。
一方で、式場側が企業(強者)、新郎新婦さまが消費者(弱者)として話が進んでいくことがほとんどだと思います。

まずは歩み寄る解決方法を模索する

まずは新郎新婦さまと式場側が歩み寄って解決方法を模索することが大切です。
最初に式場との協調路線で解決の糸口を模索しましょう。

弊社では、新郎新婦さまと結婚式場が歩み寄って話を進めるための相談窓口を開設しているので、お気軽にご相談ください。

合意に至らない場合は訴訟

話し合いで解決しなければ訴訟となります。
この場合、完全に喧嘩状態になるため、式場側とのコミュニケーションは極めて困難になることが予想されます。

不要な争いは誰だって避けたいもの。
訴訟の前段階でモヤモヤが残らないように徹底的に話し合いをしてから、訴訟を検討しましょう。

訴訟の手順

続いては、具体的に訴訟の手順を説明します。

ステップ1 まずはキャンセルや延期を宣言

訴訟をする・しないに関わらずまずはキャンセルや延期を式場に宣言してください。

理由は、日数の経過とともにキャンセル費用が高額になるからです。
この段階でキャンセル費用や延期費用の請求がされますが……

払うか?払わないか?は保留にし、キャンセル料や延期費用を認識していることだけ伝えます。

回答例

知り合いの弁護士に支払いの妥当性を確認したいので保留にさせてください

上記のような回答で支払いは保留にしましょう。
なお、この段階で弁護士への相談が進んでいなくてもOKです。

支払いを保留にする理由

一般的に、金銭的な争いごとでは『支払いを受ける側』より『支払いをする側』が有利とされていることが多いようです。キャンセル料の支払い後の訴訟では、新郎新婦さまが『支払いを受ける側』としての訴訟となるので、支払いはせずに先延ばしにしてください。

ステップ2 弁護士を探す

弁護士検索のポータルサイトを使うと簡単に検索できます。

弁護士検索ポータルサイト

※新型コロナウイルス相談窓口あり

弁護士も商売です

当たり前ですが弁護士も商売です。
実際に、弁護士と契約する場合は、新郎新婦さまが判断して「いい」と思った弁護士と契約をしましょう。

初回相談料は無料の弁護士も少なくありません。
少し面倒かもしれませんが、3~5人くらいの弁護士に相談をして、最もいいと思える弁護士と契約するのがオススメです。

弁護士選びのポイント

弁護士を選ぶ際は以下の2つの点から選んでみてください。

  • 消費者問題の専門弁護士

    弁護士にも得意な分野と不得意があります。
    今回は個人依頼のため小さい依頼でも受ける弁護士で、消費者問題に強い弁護士を探しましょう。弁護士のPR文で確認できます。

  • 式場との距離

    式場との契約書に裁判になった場合の管轄裁判所が記載されているはずです。
    訴訟になると弁護士が式場に訪問する可能性があり、弁護士の高額な時給を考慮すると、裁判場所に近いエリアの弁護士に相談するのが金銭的にオススメです。

ステップ3 初回相談

候補の弁護士が決まったら初回の相談をします。
先ほどご説明したように予め数名の弁護士に相談する事を想定しておいてください。

初回の相談では、以下の説明があります。

  • 実際に勝てる見込みはどれくらいか?
  • 弁護士費用はどれくらいか?

相談時間を無駄にしないためにも以下の準備をしておくとスムーズです。

初回相談前に準備しておくこと
  • 契約書やキャンセル規約
  • 式場側の主張
  • 新郎新婦さまの主張

さらに以下の二点も必ず確認しておきましょう。

弁護士への確認事項
  • 式場と和解交渉になった場合の交渉場所(式場か式場運営本部か)
  • 裁判をする場所

初回相談は弁護士の見極めをする機会。
依頼する弁護士によって今後の勝敗に大きく左右するので、しっかり準備をしてから相談をすることで力量を確認できるはずです。

弁護士の選定ポイント

  • 勝てると思ってくれているか?

    訴訟はやってみないとわからない部分が多くあり、また全く同じ相談でも弁護士によって勝てる見込みの判断は大きく異なります。新郎新婦さまの目線になって「勝てる」と思ってくれる弁護士に依頼してください。

  • 経験値

    過去に弁護士が取り扱った訴訟で類似の事案があるかをヒアリングしてください。とくに個人対法人の訴訟で個人側の弁護の経験が多い弁護士に依頼するのがオススメです。

ステップ4 弁護士の決定

弁護士の決定前に直接会う事がオススメです。
なぜなら弁護士との相性も重要で、人となりを事前確認した方がストレスも軽減します。

対面する弁護士は選定を!
複数の弁護士に相談をして決めることが大切ですが、すべての弁護士に会うのは時間もお金もかかるため、実際に会う弁護士は、多くても2名に絞りこむのがオススメです。

即決はNGです!
初回相談時の即決は避けて複数の選択肢から選びましょう。結婚式場を決めるときも即決はNGですが、弁護士も同じです。

弁護士との契約完了後

すべて弁護士が対応してくれます。
弁護士との契約が完了すれば、式場と直接コミュニケーションをとることは、ほとんどありません。

ステップ5 和解交渉

一般的に弁護士が、いきなり裁判にはいる手続きはしません。
まずは、式場側と和解交渉を試みます。

この段では、和解案としてキャンセル費用の減額交渉が検討されます。
弁護士と新郎新婦さまが事前に相談した和解案を交渉し、和解が成立すれば、訴訟にならずに問題解決で終了です。

ステップ6 訴訟

和解が成立しなければ訴訟となります。
訴訟になると、半年~数年と長期化することも。基本的には、契約した弁護士が全て対応してくれますが、弁護士費用が高額になることもあります。

ポイント

『弁護士と契約=訴訟』ではありません。
和解交渉が成立しない場合、新郎新婦さまの判断で断念する選択肢もあるわけです。長期化も考えられますので、和解交渉決裂後に、弁護士と今後の方向性を相談しましょう。

実際に訴訟して、裁判になると判決によって結論を導き出すことになります。

弁護士費用はいくらくらい?

費用は依頼する弁護士によって異なります。
あくまで相場としての費用感になりますが、以下を目安に考えておきましょう。

弁護士費用の目安
相談料 0~数万円 初回相談料は無料というケースも少なくありませんが、複数の弁護士へ相談することを考慮し、数万円程度はかかると考えておいてください。
和解交渉 10~数十万円 結婚式場との和解交渉までは、おおよそ10~数十万円と考えておいてください。和解交渉1回で終了すれば、数万円で終わる可能性もあります。
訴訟(裁判) 数十万円~ 訴訟となると、期間にかなりの幅が出てきます。期間が長期化すると金額も高額になるのが一般的です。

弁護士費用は、初回相談時に提示されます。
上記以外に、獲得できた金額の◯%など成果報酬の契約になる場合もあります。

訴訟の勝敗や和解交渉は、弁護士の腕前にかかってきますので単純に金額だけで比較しないようにしましょう。

  • 勝てると思ってくれているか?
  • 経験値が豊富か?
  • 新郎新婦との相性がよいか?

必ず上記の3つの視点も交えて検討してください。

訴訟する価値はあるか?

弁護士と契約をし、訴訟や和解交渉をしたからといって、請求されたキャンセル費用が高くなることは基本ありません

言い分が全く通らなかった場合の新郎新婦さまの持ち出し費用は、そこまでにかかる弁護士費用となります。

和解交渉までを想定するなら数十万円程度。
つまり、とりあえずはこの金額だけでも、キャンセル費用が減額できれば費用的にはトントンです。

結婚式のキャンセル費用は数百万円の場合も……
数百万円のキャンセル料を支払うなら、弁護士費用を数十万追加して訴訟する価値は十分にあると思います。

何より新郎新婦さまが感じる悔しい気持ちは金額以上のものです。
個人の消費者だから企業の理屈を押し付けられたという思いを、然るべき弁護士に託すことは決して悪い判断ではないと思います。