婚姻届には2箇所の押印があります。
本人確認とは別の意味で『捨印』を押しておくとよいといわれていますが……
「むやみに印鑑は押印したくないんだよな」
「私の婚姻届には捨印の欄がない」
このような疑問を解決!
捨印の注意点や欄がないときの押印方法を説明します。
そもそも婚姻届の捨印とは?
婚姻届の捨印は、記入内容に間違いがあったときに
です。記入内容に間違いがあったときに、捨印があれば修正してもらえる役割があります。
捨印は署名押印欄と同じ印鑑を使う
署名押印欄と同じ印鑑を使用します。
それ以外の印鑑は、捨印と認められません。
婚姻届の印鑑は『夫婦となるもの』と『証人』で同じ印鑑はつかえません。
新郎新婦さまと証人をお願いした人(たとえば両親や兄弟など)で、苗字が同じ場合は注意しましょう。
捨印を押印する場所(位置)
婚姻届は複数の入手先(※)があります。
実はすべて同じではなく『捨印欄のある婚姻届』と『捨印欄のない婚姻届』があります。
どちらを使っても問題ありません。
欄のない婚姻届の場合、 します。
捨印欄のある婚姻届
婚姻するおふたりが捨印欄に押印する。
捨印欄のない婚姻届
枠外に『※捨印』と記載し、押印する。
基本的に証人の捨印欄はありません。
証人の捨印はなくても構いませんが、心配なら証人の署名欄の枠外に捨印と記載し、押印します。
開庁時間の提出なら”捨印なし”でもOK
捨印は必須ではありません。
「捨印をしてください」という役所(担当者)もあるようですが、婚姻するおふたりが、開庁時間に窓口へ提出するなら捨印はなしでも構いません。
- 捨印なしにより不受理にはならない
- 訂正印が必要な記入ミスもある(捨印だけでは不十分)
- 軽微なミスは役所の職権で訂正可能
- 指摘されたら持参した印鑑で押印すればいい
捨印は記入ミスに対して「修正していいよ」という意思表示。
開庁時間内にお二人が提出するなら、役所の窓口で修正となるため捨印必要ありません。
ふたりで通常窓口へ提出するなら捨印なしでもOK
ただし提出日当日は印鑑をお忘れなく!
記入ミスがあると、捨印ではなく訂正印が必要なこともあります。
夜間や土日祝日に提出するなら捨印をしておくと安心だね
実は危険?!一般的な捨印の注意点
一般的な契約書でも捨印は有効です。
捨印は、相手に対して、文書の修正や書き換えの権限を与える意思表示でしたよね。
そのため信頼できない相手に渡す書面、とくにビジネス関係の契約書に捨印は押さない方がよいとされています。
マイホームや車など新婚生活でも注意を!
では、婚姻届の捨印はどうでしょうか?
- 婚姻届の提出先は行政機関である
- 担当者による悪意をもった書き換えは考えにくい
上記の二点から心配する必要はないと考えられます。
一般的には、 とされています。
こんなときはどうする?婚姻届の捨印
続いては婚姻届の捨印でよくあるシーンを想定し、捨印について説明していきます。
証人してもらう人も捨印は必要?
結論をいうと、証人の捨印はあってもなくてもどちらでも構いません。
もちろん、ないよりはあった方がいいです。
しかし、証人の捨印がないからといって、不受理になることはありません。
捨印の意味を知る人は押印したくないこともある
ただし記入間違いは不受理になる可能性があります。
そのため証人には、正確に記入してもらうよう です。
依頼方法の工夫
証人への依頼時は、以下の二点を実施することでミスを防げる可能性が高くなります。
- 注意すべき点を説明する
シヤチハタやゴム印はNG、氏名は戸籍上の名前(旧漢字に注意) - 記入例を渡す
役所のサイトからダウンロード可能
証人は
事情によって家族が難しいなら身近な人に依頼すると、不備があった場合も対処しやすいです。
不備がある場合
先輩カップルにきくと証人が間違えて記入したという声が意外に多くありました。
ただし、よくよく話を聞くと役所によっては です。
- 昭和をSと記載している
- 都道府県を省略している
上記のような理由なら、ほとんどの役所で受理されます。
入籍日にこだわっている人で心配な場合は、婚姻届の提出前に電話確認がオススメです。
捨印欄がない場合の位置
冒頭で説明しましたが、捨印欄のない婚姻届に捨印をする場合、
します。(例)夫婦の捨印
氏名の左側の枠外に『捨印』と記載して押印します。
(例)証人の捨印
署名の右側の枠外に『捨印』と記載して押印します。
婚姻届の記入間違い……修正方法は?
婚姻届の記入を間違えても、修正液や修正テープはつかえません。
また消えるボールペンは不受理となります。
鉛筆やシャーペンなど消える筆記用具はNG
間違えたら書き直しがオススメ。
そのため婚姻届の用紙は少なくても しておきましょう。
面倒だったり、証人が記入済なら、二重線を引いて正しい内容を記入します。
訂正の手順- 間違えた箇所に二重線を引く
- 正しい内容を記入する
訂正例
- ◯字訂正、◯字加入、◯字削除は記載しない(他にも間違いの可能性があるため)
- 訂正箇所によっては訂正印が必要(署名など重要箇所の間違い)
- 押印ミス(カスレや二重などで判別不能)も同様に二重線で再度押印する
間違えたら役所へ連絡が確実!
間違えた内容&正しい内容を伝えた上で、対処方法を確認すると完璧です。
印鑑がにじんだり、二重になった場合
押印の失敗も修正方法は、記入ミスと同じ。
二重線を引いて、あらためて押印をするだけです。
訂正例
ニジミやカスレは受理されることが多いそう。
二重だったり、印影が欠けていたりすると不受理の原因になりやすいため練習してから押印しましょう。
なお、
印鑑の失敗例や成功例、押印のコツなどは関連記事もご覧ください。
1分で振り返り
この記事のまとめ
不安な点があるなら役所への確認が確実!
電話でも構いませんので、入籍日にこだわりがあるなら事前確認をオススメします。