結婚指輪と婚約指輪の意味

婚約指輪とは、結婚を約束するという思いをこめて、男性が女性に贈る指輪です。
婚約指輪は、古代から続く習慣であり、さまざまな意味を持っています。

この記事では、婚約指輪の起源から、現代における婚約指輪事情まで詳しく解説します。結婚に際して婚約指輪の購入を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

婚約指輪とは?

婚約指輪とは、結婚を決意した時に、その愛情の証として男性が女性に贈る指輪です。
エンゲージリングとも呼ばれます。

婚約指輪の起源

婚約指輪の起源はかなり古く、古代ローマ時代の風習であったようです。
当時は結婚を誓う際に、男性が女性に鉄の輪を贈る儀式を行っており、それが今の婚約指輪につながっているという説があります。

力の象徴の輪

鉄の輪には「力の象徴」「約束事の誓約」などの意味があったとされています。

日本における婚約指輪の歴史

日本における婚約指輪の始まりは明治時代
現在のように、婚約指輪にダイヤモンドが使用されるようになったのは、ダイヤモンドの輸入が解禁された、高度経済長期の1960年代からでした。

パールの結婚指輪

ダイヤモンド以前は、婚約指輪にはパールを使用するのが一般的だったそうですよ。

婚約指輪の持つ意味

ここでは、婚約指輪がどのような意味を持つのかを解説します。

決意をあらわす

婚約指輪によって、お互いの決意を示すことができます。

プロポーズ

男性は指輪を贈り、女性がそれを受け取ることで、自分自身の気持ちが高まるでしょう。
また、結婚後の日常生活においても指輪の存在が結婚に対する決意を思い出させてくれるため、初心にかえるきっかけになります。

結婚の約束

婚約指輪には、結婚を約束する意味もあります。
婚約は法的な取り決めや書類はなく、口約束をしているにすぎません。

プロポーズ2

婚約指輪があれば、婚約指輪は結婚を約束した証拠になるだけではなく、対外的に婚約をアピールすることもできます。

財産としての意味

指輪は、宝石や貴金属でできた高価なものであるため、財産にもなります。

財産の指輪

実際に売却する場合の価格はかなり低くなってしまうことも少なくありませんが、婚約指輪は金銭的な財産としてだけではなく、子どもや孫に引き継いでいくという意味での財産価値があります。
代々引き継いでいくことで、唯一無二の指輪になるでしょう。

婚約指輪にまつわる「なぜ?」

ここでは、婚約指輪に関する疑問点について解説します。

そもそもなぜ指輪?

なぜ婚約をする際に、指輪を贈るのでしょうか。
この点に関しては、古代エジプトの象形文字が関係しています。

象形文字の指輪

象形文字の「結婚」は、永遠を意味する円で表していたと伝えられています。
円は、切れ目も終わりもないため、「愛が永遠に続く」「途切れない愛情」などの意味があります。

左薬指にはめるのはなぜ?

一般的に婚約指輪は、左手の薬指にはめます。
これは、古代ギリシャの言い伝えが関係しています。

指輪交換2

古代ギリシャでは、左手の薬指には、心臓につながる太い血管が通っていると考えられていました。
心臓は人間の感情を司るものと、とらえられていたため、心臓とつながる左薬指は神聖な部位とされて、婚約指輪をはめるようになったのです。

ダイヤモンドが多いのはなぜ?

婚約指輪=ダイヤモンドというイメージを持っている人も多いでしょう。
ダイヤモンドが使われるのは、ダイヤモンドが天然鉱物の中では、最も硬く傷がつきにくいためです。

ダイヤモンド

ダイヤモンドが輝き続けるように、愛情も輝き続けると考えられています。
また、ダイヤモンドの石言葉が「純潔、無垢、純愛、永遠の絆」であることから、結婚の約束にふさわしいものである点も、理由として挙げられます。

婚約指輪を選ぶポイント

ここでは、婚約指輪を選ぶ際のポイントについて解説します。

ダイヤモンドの大きさ

ダイヤモンドの大きさはカラットで表されます。

ダイヤモンドのカラット評価「~0.2ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.2~0.3ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.3~0.4ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.4~0.5ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.5~0.6ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.6~0.7ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.7~0.8ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.8~0.9ct」 ダイヤモンドのカラット評価「0.9~1.0ct」 ダイヤモンドのカラット評価「1.1ct~」 不明
~0.2ct 0.21~0.3ct 0.31~0.4ct 0.41~0.5ct 0.51~0.6ct 0.61~0.7ct 0.71~0.8ct 0.81~0.9ct 0.91~1.0ct 1.1ct以上

一般的には、0.2~0.4カラットの大きさを選ぶ人が多いようです。

  • 0.2カラット前後

    控えめでシーンを選ばず付けやすい

  • 0.4カラット以上

    大きいダイヤで存在感がある

価格

婚約指輪の相場は20~40万円ほど。
ボリュームゾーンとしては35万円前後が多いといわれています。

プロポーズ3

婚約指輪というと「給料の3ヶ月分」というフレーズが思い浮かぶかもしれませんが、現在では給料1ヶ月分程度の価格が相場です。

まったく手が届かないというほどの金額ではないよね

デザイン

婚約指輪には、主に4つの代表的なデザインがあります。

婚約指輪のデザイン

  • 💍ソリティア

    ソリティア1粒のダイヤモンドをあしらったもので婚約指輪の中でも王道のデザイン
  • 💍エタニティ

    エタニティ同一サイズのダイヤモンドを一列に並べたもので、ファッション性が高く、重ねづけも可能
  • 💍メレ

    メレメレダイヤという小粒のダイヤモンドでメインの宝石を囲んだり、サイドにあしらったりしたもので、より華やかな印象
  • 💍パヴェ

    パヴェ石畳=パヴェのように、小粒のダイヤモンドが敷きつめられており、キラキラと輝くゴージャスな見た目が特徴

出典:ETERNITY

それぞれデザインの特徴が異なるため、好みに応じて選びましょう。

素材

主に使われる素材はプラチナとゴールドです。
特にプラチナは選ぶ人が多く、希少価値が高くて変色や変質が少ないという特徴がありますが、そのぶん価格は高めです。

プラチナゴールド指輪

ゴールドには、ホワイトゴールド、ピンクゴールド、イエローゴールドの3種類があります。
イエローゴールドは華やかで明るいイメージ、ピンクゴールドは柔らかく優しい雰囲気、ホワイトゴールドはプラチナよりも控えめな風合いです。

婚約指輪に対して結婚指輪とは?

婚約指輪と結婚指輪は混同される場合がありますが、両者は別のものです。

婚約指輪は男性が女性に贈るものであるのに対して、結婚指輪は結婚の証明としてお互いに贈りあいます。
また、結婚指輪は日常的につけることで、既婚者であることを周囲の人に周知する意味も持っています。

結婚指輪の起源

結婚指輪の起源は婚約指輪よりも新しく、9世紀ごろにローマ教皇によって、指輪が結婚の証明になると認められたことが起源とされています。

着物と指輪

日本の場合は逆で、婚約指輪よりも結婚指輪のほうが早く、その習慣は明治時代にはすでに始まっていたといわれています。

お互いに贈りあう

結婚指輪は、カップルがお互いに贈りあうものです。
一般的には、結婚式の中で指輪の交換を行います。

指輪交換

贈りあうものではありますが、必ずしも同じデザインでなくても構いません。
女性の結婚指輪が、男性よりも華やかなデザインというケースもあります。

日常的につける

結婚指輪は婚約指輪と違って、日常生活でもつけるものです。
これは、結婚したことを証明するためで、夫婦そろって左薬指につけるのが一般的です。

薬指にはめる指輪

日常的に身につけるため、シンプルで飽きのこないデザインが好まれる傾向にあります。

費用の相場

結婚指輪の費用相場は、2人分で20~30万円程度と、婚約指輪と比べると安価です。
この価格差は、婚約指輪の場合、ダイヤモンドなどの宝石が使用されるケースが多いためです。

1分で振り返り
この記事のまとめ

アンシェくん

婚約指輪は、結婚の約束の証明になるもので、古代ローマ時代から続く風習。
ダイヤモンドを使用するのが一般的ですが、デザインや素材は様々です。価格にも幅があるため、購入時はこれらを考慮しながら選びましょう。