再婚率は全体の約27%(※)です。
決して珍しいことではありませんが、相手の両親にとって再婚率は関係ありません。
とくに
挨拶の言葉や、離婚歴を切り出すタイミング、再婚でよくある質問など、再婚の結婚挨拶を成功させる方法を解説します。
※どちらか一方が再婚もしくはどちらも再婚
離婚歴は伝える必要がある?
わざわざ離婚歴を話す必要はないと思うかもしれません。
しかし、後から離婚を知ったときの両親の心象を考えると、結婚挨拶の段で話をしておくほうが無難です。
もし後から発覚したら……?
信用問題に関わりますよね。
なによりも相手のご両親は義父・義母になりますので、誠意をこめて正直に話すのが一番です。
離婚歴は事前に話をしておく
自分の親への結婚報告時に相手の離婚歴を伝えよう
結婚相手の
事前にわかっていれば、結婚挨拶当日は話が進めやすくなります。
性別に関わらず結婚挨拶前に、離婚歴を両親に伝えておこう
以下では、男性側と女性側の注意点を説明します。
ケース1 女性側の両親への挨拶(女性:初婚/男性:再婚)
初婚 | 再婚 |
大切な娘さんの結婚相手ですから、様々な思いや感情があり、両親も挨拶当日は緊張しています。
そんな状態で結婚挨拶当日に、離婚歴を知ったら、どうなるでしょうか?
本来の趣旨である結婚報告どころではなくなり、結婚の承諾をもらえず終了となるかもしれません。
一方で、事前に両親が離婚歴を知っていれば、結婚挨拶当日は冷静な報告の場となり、無事に結婚の承諾をいただける確率は高まります。
あきリンさん(女性)の結婚挨拶
私は旦那がバツイチでした。親に伝えにくかったので、お酒の力を借りて報告。
しかし挨拶当日にバツイチと知ると、父は不機嫌になり険悪に。話を全く覚えていませんでした・・・旦那が冷静に対応したので、了解をもらいましたがヒヤッとしました。
折角、勇気をもって伝えても覚えていなければ台無し。お酒を飲みながらの報告は早めに切り出すといいよ!
ケース2 男性側の両親への挨拶(女性:再婚/男性:初婚)
再婚 | 初婚 |
女性側と同様に、男性はご両親へ事前に伝えましょう。
男性は女性の両親への挨拶は、入念に準備しますが、自分の親への報告は適当な人も少なくありません。
事前報告なしは喧嘩の原因に!
なかには何も伝えずに結婚挨拶当日を迎える人も。
両親からしてみれば、自分の子どもの結婚相手に離婚歴があることへの不安や心配は、男性でも女性でも同じです。
さらに結婚挨拶当日に、離婚歴の話を聞いて空気が悪くなってしまうと女性は顔が青ざめる状況になります。
ともさん(女性)の結婚挨拶
私は3年前に離婚しておりバツイチでした。
年齢も離れており当時は私が33歳、今の夫は25歳と若く彼の両親は反対されていたそうです。そのため何度かお会いして、ようやく認めてくださりました。バツイチだと事前に関係性を作ってからがいいかもしれません。
女性は事前に「自分の離婚歴について親に伝えたかどうか?」を旦那さんに念押しで確認しよう
離婚歴がある人の結婚挨拶当日の流れ
報告のセオリーは”悪い報告は先”です。
結婚そのものは”おめでたい”ことのため、結婚挨拶の最後は”おめでたい話”で締めくくることが重要になります。
続いては、当日の流れや注意点を説明していきます。
結婚挨拶当日の話の順番
伺う時間は14時ぐらいが目安です
お相手両親への結婚挨拶当日は、以下の流れで話をするのがオススメです。
- 冒頭挨拶
- 少しの歓談
- 結婚報告(承諾をお願いする)
- 離婚歴の話
- 詳しい自己紹介・二人の将来設計
- 再度承諾をお願いする
冒頭の挨拶や歓談で盛り上げすぎない
離婚歴のある結婚挨拶は、
冒頭の挨拶や歓談は短めに切り上げて本題に入りましょう。
最初は印象が悪くても最後が良ければ上手くいきます
ようは終わりよければ全てよし!
離婚歴の話は前半で切り上げて後半で、ふたりの馴れ初めや自己紹介、将来の話で盛り上がって報告を締めくくるのが理想です。
離婚の話より結婚報告を先にする理由
冒頭の挨拶と少しの歓談を手短に終えたら、いよいよ結婚挨拶です。
ここで重要なことがあります。
それは離婚歴の話よりも先に、おふたりの結婚報告をすることです。
事前に離婚歴のことを話さないと挨拶当日はスムーズに事が進みません。
一方で、事前に離婚歴を伝える弊害として、ご両親は離婚歴のことを、もっとも気にすることになります。
ご両親の性格によっては、結婚報告前に離婚歴の質問をされる可能性もあります。
もしも結婚挨拶前に離婚歴の質問をされたら、どうなるでしょうか?
切り出すタイミングは決めておくのが◎
先に離婚歴の話を切り出されると、結婚報告を切り出すタイミングが難しくなります。
結婚報告の目的は、あくまでも結婚報告をし両親の承諾を得ること。
そのため歓談は早めに切り上げ、結婚報告をした上で、離婚歴について話をしましょう。
離婚歴があってもなくても、結婚報告に変わりはなく、基本的な結婚挨拶のマナーも同じだよ
離婚歴の話が終わった後の話が重要
再婚でも初婚でも結婚挨拶の本来の目的は『ふたりの結婚報告』です。
離婚の話を終えたら、それを払しょくするような話をして盛り上げるように努力しましょう。
両親について事前共有が大事!
- 二人が出会ったキッカケ
- 結婚に至るまでの経緯
- 将来設計
このような話す内容は、事前にふたりで話し合って
そのためにも両親の趣味や勤務先・職種など共有しておきましょう。
二度の結婚承諾をする理由
お互いが初婚の結婚挨拶では、結婚承諾のお願いは一回だけ。
しかし男性が再婚であれば、最後にもう一度承諾をお願いしましょう。
ふたりでお辞儀をすると本気度も伝わりやすい
理由は最初の結婚承諾では再婚の話には触れないためです。
再婚の経緯を説明した上で「こんな私ではございますが」と切り出して最後に、あらためて承諾のお願いをしましょう。
最後の承諾の言葉は誠意と熱を込めてお願いするのがポイントだよ
【再婚のパターン別】結婚挨拶と離婚歴を切り出す言葉
結婚挨拶当日は緊張して、なかなか切り出せない人もいます。
長々と別の話をしないように、切り出し方は事前に決めておくのが成功の秘訣です。
以下では再婚のパターン別に、具体的な言葉を紹介します。
[男性の挨拶例]女性が初婚・男性が再婚
初婚 | 再婚 |
まずは女性が初婚で、男性が再婚パターン。
ご両親の不安がもっとも大きいパターンといえるかもしれません。
言葉は両親の性格をよく知る彼女にもチェックしてもらいましょう。
結婚挨拶の言葉例
本日は○○さんとの結婚をお許しいただきたくお伺いしました。再婚のため○○さんのお父さんとお母さんは、心配な点もあるかと思いますが、〇〇さんとは×年間、真剣にお付き合いさせて頂いた中で、心から大切にしたいと思いました。結婚をお許しいただけないでしょうか。
離婚歴を切り出す言葉例
私は×年前に離婚しております。子どもはおらず、話し合いも終わっておりますが、再婚ということで、ご心配やご不安かと思いますが、宜しくお願いいたします。
[女性の挨拶例]女性が再婚・男性が初婚
再婚 | 初婚 |
女性が再婚で、男性が初婚のパターン。
男性は初婚のため一般的な結婚挨拶の言葉で構いません。
以下では男性の言葉の後に、女性が話す挨拶例を紹介します。
離婚歴を切り出す言葉例
先日、○○さんからプロポーズをしていただき、私の両親にも挨拶をしていただきました。私は離婚しており、○○さんのお父さんとお母さんには、ご心配をおかけするかと思いますが、○○さんと一緒に温かい家庭を築けるよう努力いたします。宜しくお願いいたします。
※承諾の言葉は女性の親でも男性の親でも、男性が切り出すのがマナーです
どちらも再婚の挨拶の言葉
再婚 | 再婚 |
どちらも再婚の場合、多少は気が楽かもしれません。
しかし挨拶の言葉に変わりはありません。
結婚挨拶の言葉例
○○さんとは×年間、真剣にお付き合いをさせていただきました。○○さんの優しいところや何事にも一生懸命な姿に惹かれ、先日プロポーズをして了承をいただきました。私は×前に離婚しており、再婚のため心配な点もあるかと思いますが、幸せな家庭を築けるよう努力いたします。結婚をお許しいただけないでしょうか。
離婚歴を切り出す言葉例
私は×年前に離婚しております。前妻とは間に子どもはおりませんが、再婚のためご心配やご不安かと思いますが、二人で協力して乗り越えていけるよう頑張りたいと思います。
子どもがいる挨拶の言葉
もっとも注意したいパターン。
相手の両親にとっては、急に孫ができることになるため、両親の性格も考慮して言葉選びをしてください。
結婚承諾の切り出す言葉は他パターンと変わりません。
以下では、男性・女性別に離婚歴の切り出す言葉を紹介します。
女性の言葉例
先日、○○さんからプロポーズをしていただきました。私は×年前に離婚をし、×歳の子どもがおります。親権は私が持っており、○○さんにも会っていただき可愛がってくれています。また子どもも○○さんを信頼しております。○○さんのお父さんとお母さんには、ご心配やご迷惑をおかけすることもあると思いますが、宜しくお願いいたします。
男性の言葉例
私は×年前に離婚しております。前妻との間には×歳の息子がおり、親権は前妻がもっております。子どものいる再婚で、心配かと思いますが、○○さんを幸せにできるよう努力する所存です。
彼もしくは彼女にもチェックしてもらうことも忘れずに!
再婚で必ず話すべき内容と両親からの質問
離婚について、自分からペラペラと話す必要はありません。
ただ必ず話すべきことがありますし、両親からの質問には答える必要があります。
以下では話すべき内容と、再婚でよくある質問を紹介します。
再婚で必ず伝えること
聞かれなくても伝えておくことはひとつだけ。
それは子どもがいるか?いないか?です。
離婚歴あり/子どもがいる
親権についても伝えておきます。
なぜなら相手のご両親からすれば子どもが結婚するだけでなく、新しい身内が増えることになるからです。
結婚後は、相手のご両親が子どもと会う機会もあるはず。
結婚の承諾に加えて、子どもがいることに対しても、承諾をもらうようにしてください。
初回の結婚報告では子どもは連れていかないのが無難。
結婚の承諾をいただいたら、後日あらためて子どもを連れて挨拶にいきましょう。
離婚歴あり/子どもはいない
子どもがいないことも伝えておきます。
前妻とは、すべて清算済みであり、迷惑をかけないことをアピールしておくと◎
もちろん前妻と精算済であることが前提。
離婚調停中や裁判中であれば、結婚は関係がすべて終わってからにしましょう。
再婚で両親からよくある質問
再婚であれば離婚について質問されます。
とくに片方だけが初婚なら、相手のご両親も不安であり、さまざまな質問をされるはず。初婚と違って、再婚の結婚報告では以下のことが重要です。
- 過去はしっかり清算されている
- 離婚から再婚までの期間が空いている
- 今度は責任をもって幸せにできるか?(なれるか?)
- 前妻(前夫)の子ども達と今後どのように関わるか?
以下では重要ポイントを踏まえた上で、よくある質問に対しての注意点を説明します。
スムーズに答えられるよう事前に準備しておきましょう。
よくある質問
- 離婚の理由
- 結婚していた期間と離婚してからの期間
- 離婚時の取り決め(慰謝料・養育費など)
- 今回の結婚も同じ結果にならないか?
離婚の理由
離婚と聞くと「自分の娘(息子)は大丈夫だろうか?」と心配するのが親心です。
そのため離婚理由を聞かれる可能性は大!
離婚理由は人それぞれだと思いますが、回答のポイントは以下のふたつです。
- 簡潔に説明する
- 相手(前の妻や旦那)のせいばかりにしない
相手の両親からすると、離婚理由は必ず聞いておきたいこと。
とはいえ前妻や前夫の話を長々と聞かされるのも気分がよくありませんよね。
そのため簡潔にかつわかりやすく伝わるように話す内容を決めておきましょう。
離婚理由を相手(前の妻や夫)のせいばかりにするのはNG。
相手の責任ばかりにすると「反省しておらず、また離婚されるのでは?」と思われるため気をつけましょう。
結婚していた期間・離婚してからの期間
結婚していた期間は事実を伝えればOK。
ただし離婚してからの期間は、一般的には期間が空いていたほうが心象はよいとされます。(できれば5年以上)
離婚してから短期間での再婚は二人で話し合って期間を空けたほうがいいかもしれません。
可能な限り期間を空けてから、結婚挨拶にいくのが無難です。
離婚時の取り決め(慰謝料・養育費など)
離婚時の取り決めについても細かく聞かれることもあります。
とくに慰謝料や養育費は気になるところ。
前妻や前夫との取り決め内容も簡潔に伝えておくのが望ましいです。
離婚内容は彼もしくは彼女への説明も大切。
結婚挨拶当日に「初めて聞いた」や「聞いていた話と違う」と食い違いや情報共有不足にならないよう必ず説明をしてください。
離婚協議中なら結婚挨拶は関係がすべて終わってから。
最低でも離婚の話が終わってからでないと、相手のご両家に対して失礼にあたります。
今回の結婚も同じ結果にならないか?
子どもを心配するご両親なら「今回の結婚も同じ結果にならないか?」と厳しい質問をされるかもしれません。
この質問への回答は、もっとも重要です。
- どのように二人(今のお相手)で話をしてきたか?
- どのような将来設計を考えているか?
上記を説明できるよう事前に内容を考えておきましょう。
注意点は話に矛盾がないようにすること。
少しでも矛盾があると「誠意に欠ける」や「何も考えていない」と思われる可能性があります。
『離婚理由』と『今回は離婚しない話の内容』はセットで考えておくように。
将来は誰にもわかりませんが、今の時点でどこまで考えているかはわかります。
1分で振り返り
この記事のまとめ
再婚は珍しくありませんが、親世代では慣れていないひとも多いです。
入念に準備をするのは当たり前ですが、相手が初婚で厳しい両親なら、結婚挨拶前に会って関係性を築くのもオススメですよ。