結婚式の見積りで驚くカップルも多い写真代。
最初にお話しておくと…
写真代は節約方法が少なく、さらに節約しすぎるとカタチとして残る結婚式の想い出が台無しになることもあります。
そこで、今回は『カメラマン』の節約術を解説!
理想の写真を残すために必要なカメラマン選びのコツや、円滑にコミュニケーションをとる方法を紹介します。
写真代はいくら?先輩カップルの相場
まずは先輩カップルの実例を元に写真代の相場を紹介します。
なお、相場については「ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ」から引用しております。
会場専属または提携事業者に頼んだ場合
平均相場は22.4万円。
価格帯別の割合は以下のとおりです。
5万円未満 | 1.5% |
---|---|
5~10万円未満 | 7.1% |
10~15万円未満 | 17.3% |
15~20万円未満 | 17.3% |
20~25万円未満 | 18.5% |
25~30万円未満 | 9.5% |
30~35万円未満 | 14.9% |
35~40万円未満 | 3.7% |
40~45万円未満 | 3.4% |
45~50万円未満 | 1.5% |
50万円以上 | 5.4% |
最も多いボリュームゾーンが15~20万です。
カット数や撮影シーン、アルバムの仕上がりで金額は大きく変わります。
続いては外部のカメラマンに頼んだ場合の費用で、いわゆる”持ち込み”の相場を紹介します。
外部の写真屋・カメラマンに頼んだ場合
平均相場は16万円。
価格帯別の割合は以下のとおりです。
5万円未満 | 16.7% |
---|---|
5~10万円未満 | 11.1% |
10~15万円未満 | 13.9% |
15~20万円未満 | 27.8% |
20~25万円未満 | 8.3% |
25~30万円未満 | 11.1% |
30~35万円未満 | 5.6% |
35~40万円未満 | - |
40~45万円未満 | - |
45~50万円未満 | 2.8% |
50万円以上 | 2.8% |
最も多い価格帯は10~20万円未満。
注目したいのは約28%のカップルが10万円以下の予算だったと答えています。ちなみに、式場カメラマンに依頼すると、5~10万円だったカップルは1.5%しかいません。
式場の10万円以下のプランはNG
そもそも式場には、10万円以下の写真プランが非常に少ないです。
さらに、10万円以下のプランは、挙式のみの撮影になっていることがほとんどのため、多くのカップルにとって10万円以下のプランは選択肢になりえません。
一方の外部カメラマンは、価格の幅が広く、10万円以下のプランも準備されています。価格帯の選択肢が多いことも外部カメラマンに依頼するメリットのひとつです。
カメラマン代を節約する唯一の方法
カメラマンを節約する唯一の方法が持ち込みです。
一般的に式場販売のアイテムの多くは自社製品ではありません。料理以外のほとんどは提携業者から仕入れて式場が販売しています。
ただ単に仕入れて販売するわけではありません。
仕入れ価格に、式場の利益や手数料を上乗せして新郎新婦さまに販売しています。つまり、外部業者から購入すると、式場の手数料分が節約できるというワケです。
カメラマンの節約目安は約3割程度。
しかし、カメラマンの持ち込みは簡単に実現できないハードルがあります。
カメラマン持ち込みが難しい3つのハードル
カメラマンの持ち込みが簡単に実現できないハードルは3つあります。
持ち込み自体が難しい
一つ目のハードルは、カメラマンの持ち込みを許可しない式場が多いということ。
結婚式のスタッフは、チームで動いています。
挙式当日の流れや新郎新婦さまの導線をスタッフ全員が把握して初めてスムーズな進行が成り立ちます。ですが、ひとりでも外部のスタッフが入るとバランスが崩れてしまう可能性があります。
実際に外部カメラマンの中には、
- 挙式中バージンロードをズカズカと歩く(神聖な場所なので新郎新婦さま以外は立ち入りません)
- ビデオカメラマンの撮影に配慮が出来ない(映り込む)
- 時間を確認せず進行を止める(スケジュールが押す)
など結婚式の撮影マナーを知らないカメラマンが稀にいます。
結婚式場がカメラマン持ち込みに難色を示す理由は、お金うんぬんではなく、結婚式中のトラブルを懸念しているためです。
持ち込み料が高額
二つ目のハードルは持ち込み料です。
カメラマンの持ち込みがOKでも、必ずといっていいほど持ち込み料が発生します。
カメラマンの持ち込み料の相場は5万円前後、高い式場なら10万円に設定しています。
式場側は、できるだけカメラマンの持ち込みは避けたいため、持ち込み料を高く設定しているのがホンネかもしれません。
持ち込みカメラマンに対する規制が厳しい
3つ目のハードルは、外部カメラマンに対する規制です。
式場カメラマン以外の外部カメラマンには様々な規制が作られていることがあります。
例えば…
- 挙式中の撮影は禁止(挙式中は提携カメラマンのみOK)
- 挙式の撮影はOKでも、列席者席からのみOKで、動きながらの撮影はNG
- 花嫁さまの支度部屋の出入り禁止(メイクシーンが撮影出来ない)
など、式場カメラマンならOKなことでも外部のカメラマンはNGがいくつもあります。
実際に、外部カメラマンの持ち込みを決めたあとに「厳しい規制を知ってガッカリ…」という先輩カップルの声も。
外部カメラマンを検討するときには、
- 持ち込みの可否
- 持ち込み料
- 外部カメラマンに対する規制内容
を確認する必要があります。
外部カメラマン持ち込みを成功させる方法
上記のとおり外部カメラマンの持ち込みは難しいのが現実。
しかし、成功させる交渉術や裏ワザがあります。続いては、外部カメラマンの持ち込み方法を紹介します。
持ち込みNGをOKにできるタイミング
外部カメラマンの持ち込みを認めてもらう唯一の方法は”正式に式場を申し込みする前”です。
申込みを後は、
『式場の規約に同意した上で申込みをした』
という既成事実ができるため、式場の規約に背くことができません。申込書にサインをする前に、
「カメラマンの持ち込みを無料にしてくれたら申し込みます」
の一言でOK。
申込み前の交渉なら、意外とあっさりOKが出ることがあります。
申込み後の裏ワザ
アンシェウェディングとしては推奨はしませんが…
すでに申込み済ならカメラマンを持ち込みできる裏ワザがあります。
その方法とは…
外部カメラマンを『ゲストとして会場に入れる方法』です。式場側には友人や親戚として出席していただき、たくさん写真を撮るゲストになっていただきます。
ただ、結婚式当日の会場スタッフにはバレバレ…
だからと言って「会場から出ていただく」というような強行手段は取られることは、ほとんどの式場ではありません。
もしコミュニケーションが取れている担当プランナーさんであれば、事前に相談してみてはいかがでしょうか?
プランナーさんは本気で新郎新婦さまのことを考えている方が非常に多いです。
そのためプランナーさんの中には公には認めないけど、こっそり協力をする人もおります。
アンシェウェディングとしておすすめしない理由は、プランナーさんに迷惑がかかることもあるからです。
ゲストカメラマンを避けるべき理由
結婚式の写真代節約術に、
『プロカメラマンではなくゲストに撮影を頼む』
という節約術を検討される方もおられます。
しかし、プランナーとして結婚式をたくさん見守ってきた個人的な意見をいうと、ゲストにカメラマンを頼むことは“酷”だと思っています。
結婚式は一生に一度。
写真撮影を依頼されたゲストにはプレッシャーになります。
- 大切なシーンを撮り損ねてはいけない!
- たくさん良い写真を撮ってあげたい!
と、新郎新婦さまを思うばかりに、結婚式の最中は座ることなくずっと写真撮影をなさっています。
写真代の節約はできますが、結果的にはおもてなしには程遠い状態に…
- 楽しみにしていたお料理に手をつける時間もない
- 写真撮影に気を取られて演出を楽しめない
など結婚式後、写真撮影に疲れてグッタリなさっているゲストを何人もみてきました。
お疲れなご様子のゲストをみると、結婚式という大切な瞬間の撮影をお願いすることは、少し酷なのでは?と思うのです。
外部カメラマン探しのポイント
節約ができる外部カメラマンですが…
デメリットは自分でカメラマンを探さないといけないことです。
しかも、単にカメラマンを探すのではなく、結婚式の流れをよく知っているカメラマンでなければなりません。以下では、
- カメラマン探しのコツ
- 打ち合わせポイント
をご紹介します。
カメラマン探しは早くはじめる
結婚式が多い時期は、カメラマンも繁忙期。
お値段も安く、腕もあるカメラマンは、必然的に人気があり、数ヶ月先の予約は埋まっている可能性があります。
自身でカメラマンを探すと決まったら、早い段階からカメラマン探しはスタートしましょう。
金額で判断するのはキケン
「できるだけ安くおさえたい」
しかし、価格だけでなくカメラマンのスキルも重要です。
人生で一度の結婚式に”やり直し”はできません。
安かろう悪かろうはカメラマン選びにも起こりえてしまう可能性があるのです。
あまりにも安いカメラマンは、
- 結婚式の現場経験がない
- カメラの経験自体が少ない
打ち合わせのポイント
式場カメラマンと直接打ち合わせすることはありません。
しかし、外部カメラマンなら事前に直接会って打ち合わせをし、コミュニケーションが取れる点は大きなメリットです。
カメラマンとの打ち合わせでは、以下の3つの準備するとスムーズに進みます。
- 結婚式の進行表
結婚式の撮影経験があるカメラマンなら進行表をみれば、どのタイミングで、どんな撮影をするのかはイメージがつくもの。当日のシミュレーションのために進行表を渡しましょう。 - 席次表
例えば、サプライズを受けるゲストがいるなら、事前に座っている場所を確認できてれば、サプライズを受けた瞬間の表情も撮影できます。ゲスト名の上に『余興』や『スピーチ』など、役割を追記しましょう。 - 撮影指示書
どんな写真を撮ってもらいたいかをまとめておく『撮影指示書』の準備は必須。たくさんの“指示”を出すと、要望に応えるばかりで本来のパフォーマンスを発揮できません。A4用紙1枚程度が、結婚式当日もカメラマンが確認しやすく、要望としてもベストな量です。
事前に式場の下見をしてもらう
式場によって外部カメラマンの事前下見をNGとしているところもあります。
OKの場合はできるだけ場所の確認をしてもらうようにしましょう。
結婚式当日の導線や、光の差し具合、チャペルや披露宴会場の広さやテーブルのレイアウトなど事前に分かっていると、当日もカメラマンは動きやすく、より良い写真を残すことができます。
まとめ
- 写真代を節約する唯一の方法はカメラマンの持ち込み
- カメラマンの持ち込みを許可しない式場は多い
- カメラマンの持ち込み料の相場は5~10万円
- 外部カメラマンは挙式当日の撮影範囲に規制がかかることがある
- ゲストとしてカメラマンを持ち込むのはプランナーさんを裏切る行為で、おすすめできない
- 友人や親戚にカメラマン役をお願いするのは酷
- カメラマン探しは金額だけでなくスキルも重視する
写真代の節約は非常に限定的です。
一生に一度の結婚式が”カタチ”として残る写真を節約しすぎると非常に危険。なぜなら、結婚式当日の写真は”やり直し”ができないからです。写真重視するカップルは、写真以外の節約も検討してみてくださいね。