披露宴のゲストテーブルの席札

結婚式の費用を抑えるために新郎新婦さまが結婚式のアイテムを持ち込むことは珍しいことではありません。賢い新郎新婦さまであれば持ち込んで節約をしたり、こだわりを表現したりと人生で一度の結婚式を作り上げています。

招待状も他のアイテム同様に持ち込むことで節約ができますが、作成方法別のメリットとデメリットを知らないと、損をしたり、発送日に間に合わないなどトラブルにつながることも。そこで、今回は作成方法別のメリットとデメリットをご紹介します。

作成方法別メリットとデメリット

ペーパーアイテムを作る方法として、

  • 結婚式場への作成依頼
  • インターネット通販など外部業者への作成依頼
  • 手作りキット
  • 完全手作り

の4パターンがあります。以下では上記の4つの作成方法について説明をしていきます。

式場作成のメリット・デメリット

まずは最も利用率の高い結婚式場に依頼をした場合のメリットとデメリットからご紹介します。

メリット

・手間がかからない
・製作ミスが比較的少ない

式場に依頼をするとプランナーさんが作業の多くを代行してくれるため最もスムーズに進めることができます。新郎新婦さまは、デザインと文章を決めればいいだけで作業ボリュームの観点でいえば最も良い方法です。

デメリット

・料金が割高になる(他と比べて1.5~2倍程度)
・オリジナリティが損なわれる

料金は、とにかく高いです。
外部業者の価格を調べると結婚式場の招待状は「なんでこんなに料金がかかるの?」と思う新郎新婦さまも多くいるためか約半数が外部業者や手作りキットを利用しています。また、多くの式場では、テンプレートの文字を変えるだけのため、オリジナリティがなく、こだわり派の新郎新婦さまには不向きといえます。

外部業者のメリット・デメリット

続いては外部業者の利用です。いわゆるネットのペーパーアイテム屋さんへ依頼したときのメリットとデメリットをご紹介します。

メリット

・料金が安い(式場依頼と比べて半額程度)
・作成の手間がかからない
・商品ラインアップが豊富にある

最もバランスの良い作成方法です。
料金も安い上に、作成の手間は式場と比較してもほとんど変わりません。また、デザインの種類が多いため結婚式のテーマやコンセプト、お気に入りのデザインがみつけやすいです。浮いた時間とお金を、演出だったり、ドレスだったり、と他のことに時間もお金も使えるというメリットがあります。

デメリット

・業者をえらぶ手間がある
業者によっては原稿作成システムに難あり

業者選びの手間が発生します。料金比較やクオリティ比較、クチコミを調べたりと最初の選定には、どうしても時間がかかってしまいます。ただし、1~2日で探せるレベルのため最初だけは大変かもしれませんが、その後の作業は式場と変わらない方法です。

手作りキットのメリット・デメリット

手作りキットと呼ばれる部材が揃った商品で、式場依頼の次に利用の多い方法です。

メリット

・料金が安い(式場と比べて半額程度)
・出来上がったときの達成感がある

本状や返信ハガキ、封筒など部材が揃っており、印刷を自分たちで実施します。印刷代金がないため料金は安くなります

デメリット

・時間がかかる
・プリンターが必要
・誤字脱字など間違いに気づきにくい

まず手間がかかります。それも”ものすごく”です。

「印刷するだけじゃん!」

と思うかもしれませんが、結婚式の招待状は半端なく大変です。本状の印刷に始まり、返信ハガキ、宛名を印刷する場合は宛名に差出人と…ゲストが60名なら240回以上の印刷が必要です。さらに、印刷の過程では、

  • インクやトナー切れ
  • プリンターが熱をもち用紙がフニャッとなる
  • 古いプリンターのため文字がかすむ

など印刷のトラブルが起こりやすく、文章作成や用紙のカット作業もあります。また、自分たちで作成するため誤字脱字などのチェック作業もあります。

ここに注意!

手作りキットをした先輩の中には印刷ミスによって”買い足す”人も多く、ムダな費用が発生しやすいことは手作りキット最大の注意点です。完成させることができずギブアップする人もいるため慎重な判断が必要といえます。

完全手作りのメリット・デメリット

最後は完全手作りの方法です。

メリット

・世界でひとつだけの招待状が作成できる
・自分の好きなことができる
・式場依頼よりも3分の1程度に価格が抑えられる

完全手作りであれば世界にひとつだけの招待状ができます。また、招待所の材料は、それほど高くないため、式場や外部業者に比べて安く作れます。

デメリット

・そもそもセンスが必要
・とにかく時間がかかる
・デザイン経験がないと困難
・プリンターなど道具が必要
・誤字脱字など間違いに気づきにくい

デザイン経験がない人にとっては非常にハードルが高いです。
結婚式のアイテムですから最低限のクオリティが求められるため、IllustratorやPhotoshopをバリバリ使っているデザイナーさん以外にはおすすめしません。また、プリンターの性能にも左右されるため、設備があることも条件となります。もしもオリジナリティを求めるなら、

  • デザイナーさんに依頼をする
  • スタンプや切手でオリジナリティをだす
  • 既成品へワンポイントデザインをする

など別の方法も検討してみてはいかがでしょうか?

なお、デザイナーさんに依頼をするとメリットである安く作ることはできなくなります。

5割以上の新郎新婦さまは式場依頼

ここまでメリットとデメリットをお話しましたが、なんとなく「外部業者へ依頼するのが良さそう」ですよね。しかし、実際には新郎新婦さまの多くは式場に依頼をしています。

ペーパーアイテムの作成依頼先

依頼先 招待状 席次表 席札
結婚式場に依頼 58.0% 46.6% 44.6%
外部事業者に依頼 15.9% 22.1% 17.9%
全て手作り 21.2% 30.7% 37.2%
用意しなかった 4.1% 0% 0%

ご覧いただくと分かるとおり約5割は式場に依頼をし、約3割が手作り、約2割が外部業者となっています。

価格が高いのに式場依頼が多い理由

疑問

新郎新婦さまによって判断基準は様々ですが、

  • そもそも外部依頼が思い浮かばなかった
  • なんとなく式場の方が安心できる
  • 外部業者を探すのが面倒だった

などが主な理由です。
特に多いのが式場の方が安心できると考えている方です。しかし、印刷は式場も外部業者も専門業者を使っており、デザインも含めてクオリティに差はありません。せっかく節約できるにも関わらず根拠がない理由で損をしているといえます。

どれぐらい節約できるの?

節約

節約できる金額を知る上で、まずはペーパーアイテムにかかる金額をご紹介します。以下は招待ゲストが70.2名(全国平均)のときのペーパーアイテムの価格です。

ペーパーアイテムの価格
項目 全国平均(1部) 総額
招待状 384円 約26,957円
席次表 398円 約27,940円
席札 167円 約11,723円
合計 949 約66,620円

※出典:ゼクシィ 結婚トレンド調査2017調べ

上記の金額は式場・外部・自作を全て含めた先輩新郎新婦さまの金額です。最も多い割合が式場のため外部に依頼をすると上記の価格の1/2~2/3ほど安くできることが多いです。つまり、外部依頼をしたときの節約金額の目安は以下のようになります。

招待人数 節約の目安
150名 47,450~71,175円
100名 31,633~47,450円
70名 22,243~33,215円
50名 15,817~23,725円
30名 9,490~14,235円

価格面と手間からいえば『外部業者』を利用しない手はありません。しかし、上記の表からも分かるとおり招待ゲストの人数によっては式場に依頼をした方が良い人もいます。

例えば、招待ゲストが30名以下なら節約できる金額は1万円未満になります。この1万円をどう考えるかにもよりますが、外部業者探しや購入手続きをする手間を考えて式場に依頼をした方が良いかもしれません。反対に、招待人数が70人を超えるなら節約できる金額も大きいため、積極的に外部を活用することをおすすめします。

まとめ

以上が作成方法別のメリットとデメリットでした。どこが良い悪いはなく、どの方法にもメリットとデメリットがあります。そのため最終的には”目的”で決断することをおすすめしています。

  • 手間を一切かけたくない
    → 式場に依頼しましょう
  • 手間は最小限で節約をしたい
    → 外部業者を使いましょう
  • 世界にひとつだけの招待状をつくりたい
    → 手作りでがんばりましょう

という選び方ですね。一生に一度の結婚式ですが、時間は有限です。そして、予算にも限りがあるはずです。

結婚式の準備には招待状以外にもやることはたくさんありますよね。
プロフィールムービーを作ったり、両親へのサプライズ演出を考えたり、ドレスにお金をかけたり、食事にお金をかけたり、はたまた新婚旅行にお金をかけたり…などやりたいことは新郎新婦さんの数だけあります。

例えば、ドレスや食事、新婚旅行にお金をかけたいなら、招待状や引き出物を外部業者に依頼をすれば、それだけで数十万円の節約になります。招待状の手作りの代わりに、プロフィールムービーに時間をかけたり、エンドロールムービーを作る時間をつくることもできます。

もしも迷ったら最終的な判断はどこにお金と時間をかけるかで判断してみてはいかがでしょうか?

もちろん根性でやり抜くというならそれもそれでありです。ただし、体調だけには気をつけて結婚式の準備を進めてくださいね。