引き出物を決めるときに最初に悩むのが、カタログギフトにするかカタログギフト以外のお品物にするかです。
ここでは、カタログギフトとお品物(カタログギフト以外)を徹底比較いたします。
これから引き出物の検討を始める新郎・新婦様は是非参考にしてみてください。
※ここでは、カタログギフト以外のメイン引き出物を「お品物」と記載しております。
[価格比較] カタログギフトVSお品物
はじめに、カタログギフトとお品物の価格から比較してみましょう。結論から申し上げますとカタログギフトは割高です。
カタログギフトには商品代金以外にシステム料という費用が必要になります。システム料は簡単に説明するとカタログギフトの交換時に必要な送料です。カタログギフトの種類によって異なりますがシステム料は600~1000円くらいの費用が必要になります。
3,800円のカタログギフトで見てみましょう。
3,800円[合計]
=3,800円[本体価格]+800円[システム料]
このカタログギフトの場合、ゲストの方が引き出物として受け取る商品の価格は3,000円となります。例えば、3,000円のタオルをカタログギフトで交換したとすると3,800円必要になります。
引き出物は数が多いので、このシステム料が馬鹿になりません。仮に800円のシステム料を60人分だとすると48,000円の開きが出てしまいます。
新郎新婦からみたカタログギフトとお品物
続いてカタログギフトとお品物を新郎・新婦の目線で比較してみましょう。
引き出物選びの大変さ
簡単に言ってしまいますと以下のようになります。
カタログギフト | 引き出物選びが楽 |
---|---|
お品物 | 引き出物選びが大変 |
お品物は種類が豊富で食器、タオル、ファッショングッズなど結婚式場によっては数百のアイテムから選ぶことができます。また、ゲストは年齢や性別、あなたとの関係性など様々です。ゲストそれぞれに引き出物を選んでいかなければなりませんのでかなり時間がかかってしまいます。
一方でカタログギフトはカタログに掲載された商品の中からゲストが好きな商品を交換します。簡単に言えば、ゲストの皆さんが自分で「引き出物選び」をやっているようなものです。
引き出物に込める想い
一度に沢山のゲストの引き出物を考えなければならないので忘れてしまいがちなのですが、引き出物もプレゼントや贈り物の一つです。結婚のお祝いをしていただいたお礼としてお返しする贈り物なわけです。
誰かにプレゼントを贈ろうとすると
- 相手がどのような贈り物が喜んでもらえるか?
- 相手がどのようなものが好みか?
- 相手がどのようなものを必要としているか?(入社祝いにネクタイをプレゼントなど)
時間を使ってこのようなことを考えたり、喜んでもらえる商品を探すこと自体も贈り物やプレゼントに含まれるのです。このような視点で考えると、お品物の方が新郎・新婦の想いが込められると言えます。
逆にカタログギフトですと、プレゼントを渡す相手に商品を選んでもらうので、商品そのものに”想いを込めること”が難しいと言えます。「お返ししたいのだけど何が良いかわからないのでこちらからお選びください」という贈り物になってしまうのです。
- お品物は新郎・新婦のゲストへの想いを伝えやすい反面、選ぶのが大変
- カタログギフトは選ぶのが楽な反面、ゲストへの想いが伝わらない
こういったメリットとデメリットがあるわけです。
ゲストから見たカタログギフトとお品物
贈り物をもらった時の印象や感情は、もらう人・もらう物によって大きく異なりますので一概には言えません。
私は新郎・新婦様への引き出物のご案内を10年ほどしていますが、引き出物をご案内をするときに最初に「最近あなたがもらった引き出物は何か?」「もらった時にどう感じたか?」をお聞きするようにしています。私の経験の中で傾向としていえるカタログギフトとお品物のゲストの印象をご紹介いたします。
カタログギフトをもらった時の印象(感想)
- 何を選ぼうかな?
- このカタログギフトはいくらくらいだろう?
- いらないものをもらうよりは、カタログギフトでよかった
カタログギフトの本来の贈り物は「交換する商品」です。
カタログをもらった段階では嬉しいとか、嬉しくないといった印象はあまりないという事なのでしょう。また、カタログギフトの交換商品が届いた後も、自分で選んだ商品ということもありギフト特有の驚きや喜びといったものは少ないと言えます。
お品物をもらった時の印象(感想)
- 本当に嬉しかった
- 使い道が全くない商品をもらった
皆さんがご想像のとおり、欲しいものや好みの商品を引き出物としてもらったときには強く喜んでもらえます。
逆に必要のない商品や好みではない商品をもらった時には、かなりのマイナスの記憶として残ってしまいます。意味合いは異なりますが、
- カタログギフト→ローリスクローリターン
- お品物→ハイリスクハイリターン
商品特性からみるカタログギフトとお品物
続いて、カタログギフトとお品物の商品特性をメリットとデメリットという面で比較してみましょう。
カタログギフトの商品特性
- ゲストが好きな商品を選ぶことができる(必ず使ってもらえる)
- 引き出物が小さい(持ち帰りやすい)
- 交換しないまま期限が切れてしまう事がある
- 誰の結婚式でもらった引き出物かを記憶してもらえない(記念にならない)
- カタログに掲載された商品が交換できない場合がある(※)
※カタログギフトでは掲載商品のメーカーやカタログギフトの事情で希望商品が交換できない場合があります。このような時はカタログギフト会社から別の商品を選んでいただく旨の案内がきます。
お品物の商品特性
- ゲストの記憶に残りやすい(結婚式の記念になる)
- 必ず物としてゲストの手元にわたる※2
- ゲストの不要な商品の場合は使い道がない
- 商品によっては引き出物が重くなる
※カタログギフトの「交換しないで引き出物として何ものこらない」事と対照的に必ずゲストの手元に残ります。
いかがでしょうか?まさに一長一短って感じですよね。 カタログギフトは喜んでもらえる可能性がありますが、交換しないゲストは「引き出物がない」という可能性も。また、引き出物をお渡しする理由の一つである「結婚の記念品」という意味合いは薄くなります。
一方でお品物は、選んだ引き出物が「喜んでもらえない」「使ってもらえない」という可能性があります。それぞれのメリットとデメリットが逆になっているので、どちらにするか悩む新郎新婦が多いわけです。
カタログギフトかお品物どっちにする?
ここまでの説明ですと「結局どっちにすればいいの?」となると思います。
簡単にいえば「ゲストが喜ぶお品物が一番」ですが、これが一番難しいので悩んでしまいますよね?
そこで以下では引き出物選びの手順をご紹介します。
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STEP1お品物で検討する
結婚式場から案内される引き出物アイテムや引き出物を持ち込む際には、ネットショップの引き出物取り扱いラインナップなどを見て、ゲスト毎に喜んでもらえそうなお品物が無いかを探してみる。
商品参考:結婚式の記念品(メインのお品物)なければ[手順2]に進みます。
じっくりと探す必要はありませんが、ゲスト一人一人の顔を浮かべながら喜んでもらえそうな商品がないかを探してみてください。
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STEP2タオルを検討する
引き出物の商品でカタログに次ぐ人気商品は「タオル」です。
その理由は実に単純で「タオルを使わない人はいない」からです。不要なお品物をお贈りしてしまうと「ゲストの使い道がない」というデメリットを「必ず使うタオル」で解消するわけです。
最近では、引き出物用に販売されるタオルはブランドや品質・色や柄など様々なものがあります。
若いゲストには流行りのブランドのタオル。親族や上司には高品質な今治タオルなど、一口にタオルと言っても選び方は色々です。商品参考:引き出物のタオル特集ゲストを思い浮かべて「タオルもしっくりこないな!」と思う方は[手順3]へ進みます。
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STEP3コンセプト型カタログギフトを検討する
カタログギフトにも様々な種類があります。
その中には、- ファッション性重視で作られているカタログギフト
- グルメに特化したカタログギフト
- お酒に特化したカタログギフト
などカタログギフトにコンセプトを持つものがあります。
先ほどご説明したように、カタログギフトはもらった時の印象が薄い引き出物です。
こういったコンセプトを持ったカタログギフトにする事で、カタログギフトをもらったゲストの印象を高めるわけです。商品参考:結婚式のカタログギフト特集
これでもしっくりこなければ[手順4]へ進んでください。
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STEP4総合版カタログギフトにする
総合版カタログギフトはあらゆるギフトシーンを想定して作られたカタログギフトです。掲載されている商品数やページ数、ブランド数が多のが特徴で年齢や性別を問わず幅広い商品が掲載されています。
実に全国の新郎・新婦の6~7割以上がこの総合版のカタログギフトを引き出物にしています。10回結婚式に参加したら、6回7回は総合版のカタログギフトが引き出物なわけです。
これがゲストの印象が薄くなってしまう理由と言えます。
手順はここで終わりです。
[STEP1]~[STEP3]でゲスト毎に、よろこんでもらえそうな引き出物を探します。
そのうえで「しっくり」くる引き出物が見つからなければ迷わず総合版カタログギフトにしてください。
カタログギフトVSお品物のまとめ
- カタログギフトは割高
- お品物を選ぶのは大変
- カタログギフトをもらったゲストの反応・印象は薄い
- できればお品物から選ぶ
- お品物にいい商品が無ければカタログギフトを検討する