冬婚向けの招待状

招待状や席次表などのペーパーアイテムは、ひとつ数百円程度。しかし、ゲスト全員分だと、仮に60名の結婚式なら5~10万円です。

決して安くはない費用ですよね?
ペーパーアイテムのメリットは、多くの式場で持ち込み料がないこと。素材や手作りの方法次第で大幅に費用を抑えることができます。

ただ手作りのコツを知らないと

  • 余計に費用がかかる
  • 手間がかかる

など「結局、注文した方が安かった」は手作り失敗談でよく聞く話です。そこで今回は、ペーパーアイテムの既製品と手作りの費用相場を比較した上で、手作り方法や秘訣をまとめました。

ペーパーアイテムの相場

ペーパーアイテムは多くの先輩カップルが手作りをしています。
その理由が手作りのしやすさと、節約しがいのあるアイテムだから。では、どれぐらいの節約になるのでしょうか?

依頼方法別ペーパーアイテム料金比較

式場と外部業者の()内は作成キットを使った金額。単位は全て『円』です。

アイテム式場外部業者手作り
招待状477(450)290(275)199
席札250(195)188(123)74
席次表636(286)362(260)146
合計1,363(931)841(658)419

ゼクシィ結婚トレンド調査2018を元にした全国平均です

式場>式場キット>外部業者>外部業者キット>手作り

の順に安いです。
もっと分かりやすく総額で計算をしてみると…

ペーパーアイテム総額比較/ゲスト60名

式場81,780円
式場キット55,852円
外部業者50,432円
外部業者キット39,504円
全て手作り25,160円

ご覧のとおり式場の既成品よりも2~5万円も安くなるため、ブーケを豪華にしたり、新婚旅行の足しにしたりと他に予算を回すことができますよ。

当然ですが、ゲスト人数が多ければ節約できる金額も大きくなります。

ペーパーアイテムを節約する3つの方法

ペーパーアイテムの節約方法は3つあります。

  • 全て手作りする
  • 作成キットを使う
  • 外部業者を使う

どの方法を選ぶかのポイントは”時間”です。
結婚式の準備は、仕事やプライベートと並行して進みます。

  • 式場での打ち合わせ
  • プランナーさんからの宿題

をふたりで話し合い、時にご両親に相談…
そうなると週末のお休みをほとんど使うことに。節約のための手作りが喧嘩の原因になることも少なくないため節約だけでなく”時間の余裕”を考えて選びましょう。

全て手作り

こんなカップルにおすすめ

・結婚式までスケジュールが半年以上ある
・二人の休日が同じ

非常に大変ですが世界に唯一無二!
手作りは材料を予算に合わせて選べるため節約につながります。しかし、「手作りなのに式場依頼の方が安かった」という事態になる人もいるため以下の二点に注意してみてください。

こだわり過ぎない

インスタグラムでみかける素敵な花嫁DIY。
素敵なデザインを目にすると、「あれも」「これも」とデザインの夢が広がります。しかし、こだわりすぎると「どれが良いか分からなくなった…」となることも。

材料は予算と相談しながら決める

ペーパーアイテムの材料はピンキリ。
市販の材料は、低価格なものから式場販売よりもクオリティが高いものまで材質や紙の厚さで金額が変わります。さらに、トレーシングペーパーや飾り紙、シフォン素材のリボン、ドライフラワーとこだわると…

「既製品よりも高くなってる!」

節約のつもりが逆に高くなることも。
こだわるほどペーパーアイテムの費用は高くなるため、材料購入時は予算を決めて選びましょう。

手作りキット

こんなカップルにおすすめ

・DIYの経験が全くない
・手先が器用ではない(図工が苦手)
・仕事が忙しくて、作業する時間が少ない

先輩カップで利用の多い手作りキット。
デザインが印刷されている用紙を購入し、テンプレートにあわせて本文入力や印刷を自分でおこないます。

なんだか簡単そうにみえますよね?
しかし、全ての人にメリットがあるわけではなく以下の三点に注意しましょう。

1セットの部数を確認する

店舗やネット通販に限らず、手作りキットの多くは10部や20部が1セットで販売されているため、

  • 招待するゲスト数によって必要以上に予備分が発生する
  • あと1枚足りない…という時に10部購入するしかない

という可能性があります。

「節約のために手作りキットを選んだのに端数が多くなり1枚当たりの単価が高くなった」

とならないように注意しましょう。

意外と作成に失敗しやすい

一般的な手作りキットはWordで作成された印刷用フォーマットが用意されており、自分で編集して印刷をします。

ソフトさえあればデータの入力は比較的容易。
返信ハガキや付箋はスムーズにできますが、招待状本状は文字位置のバランス調整で苦戦する人が多いです。

苦戦する人が多い理由が『Word』です。
そもそもWordはデザイン作成のソフトではありません。
そのため配置や間隔などの微調整が難しく、特にパソコン操作が得意ではない人には難易度が高いです。さらに、文字の位置はプリントアウトしないとわからず、テスト印刷を重ねるとロスが発生することも…。

プリンターの質がクオリティに影響

招待状のクオリティはプリンターの性能と用紙の相性が大きく影響します。
会社やコンビニにある業務用の複写機などトナーを使用するレーザープリンターとは違い、家庭用のプリンターは多くがインクジェットプリンターと呼ばれるタイプ。

インクジェットプリンターの特徴は、

  • 写真など繊細な色の表現は綺麗に印刷できる
  • インクジェット専用紙以外の普通紙に印刷すると文字が滲む

価格の安い手作りキットは普通紙が一般的。
商品写真のような完成度をインクジェットプリンターで作るのは想像以上に難しいです。

「じゃあコンビニで印刷しようかな?」

実はコンビニの複合機はA5用紙は規格外でプリントできないことがほとんど。さらに、手差し印刷も禁止されています。

手作りキットを使うなら、

  • 招待状を作成するゲストの人数
  • パソコンスキルとプリンタの性能

を考慮した上で購入を検討しないと損をする可能性があります。

外部業者への依頼

こんなカップルにおすすめ

・D新郎新婦さまお二人とも仕事をしている
・手先が器用ではない(図工が苦手)
・手間をかけず短期間で制作したい

最も手間がかからない方法です。
デザインを選び、印刷まで依頼します。(封筒の宛名だけ手書きも可能)

式場で作成を依頼する場合と比較すると、

  • 商品ラインナップが多くクオリティも同等かそれ以上
  • 式場を介さないので価格が安い
  • 手間も式場に依頼する場合とほとんど変わらない

とメリットが多く、手作りキットのような作成環境やスキルにクオリティが左右されません

ただし、外部事業者に依頼する際は、以下の二点をチェックしておきましょう。

旧漢字対応しているかを確認

出典:フォントナビ

あなたの招待ゲストに旧漢字の人はいませんか?
実は旧漢字だったという方も多いので確認しておきましょう。

旧漢字はパソコンで変換ができず正しい原稿が作成できません。
そのため旧漢字のゲストについては、業者への説明と依頼が必要です。また、旧漢字に対応している業者と対応していない業者があるため、依頼前に確認をする必要があります。

最低限の作業は必要

式場依頼した場合も同じですが…
招待状のセットや封入は新郎新婦さまで対応しなければなりません。
宛名を手書きにする人はもちろん、招待状の納品から発送までのスケジュールは余裕をもっておくと良いですよ。

外部業者は、式場依頼と変わらない手間で料金の安さが魅力!
節約しながらも手間がかからないため、時間がないカップルにおすすめですよ。

失敗しないでペーパーアイテムを節約する秘訣

節約のためにペーパーアイテムを手作りするカップルはたくさんいます。しかし、スムーズに作業がすすんだカップルは少ないのが実情。

ペーパーアイテムの手作りは初めての作業。
効率の良い方法を知らなかったり、思いもよらないミスをしたりと、思いのほか苦戦しているカップルも多数おられます。

そこで続いてはペーパーアイテムの節約させる秘訣を紹介します。

招待状の作成はスケジュールがカギ

ペーパーアイテムで最も大切なことがスケジュール管理。ポイントは以下の二点です。

  • 余裕のあるスケジュール管理
  • TODOの明確化(いつ誰が何をするか)

招待状は挙式日の約2か月前にゲストへ届けるのがマナー。
また、お日柄を気にするなら大安に渡すと良い(郵送なら消印日)といわれています。

挙式日から逆算して投函日・作成印刷・購入と決めるのがおすすめです。

席札や席次表の作成は挙式2週間前が目安

招待状は早めに作成することができます。
しかし、席札や席次表はゲストの名前を記載するため、作りたくても作ることができません

  • 出欠はがきの返信がなければゲストが確定しない
  • 欠席になるゲストが稀にいる

上記の理由から席札や席次表の作成日は挙式の約2週間前が目安。事前に作成しても印刷後に、

「◯◯さんが欠席になったから席の変更しないと!」

となるため苦労が水の泡に…。
必ずと言っていいほど返信日ギリギリになったり、遅れたりするゲストがいるため、出欠状況を管理し返信の催促をすると良いですよ。

業者をうまく活用する

時間がないカップルには外部業者に全て依頼がおすすめですが、少しでも手作りしたいなら外部業者を使うと効率よく進められます。

具体例をあげると…

  • 宛名は自分達で書く
    筆ペンに自信があるから宛名は手書きで書くと宛名印刷代の節約になります
  • 宛名書きは依頼する
    印刷業者に依頼したり、筆耕会社や自治体運営のシルバー人材センターを使う(筆耕会社より安価)
  • 料金別納スタンプやシールでデコレーション
    外部業者に作成を依頼し、料金別納スタンプやシールを使えばオリジナリティのある招待状になります

全てを手作りすることは経験がないと難しいもの。
費用をチェックしつつ業者さんの手も借りながら、賢く節約をすると最悪の事態は避けられるはずです。

印刷前はプランナーさんチェックを依頼

ペーパーアイテムは、印刷前に必ずプランナーさんにチェックをお願いしましょう。特に招待状の文面はマナーがあるためプロのチェックは必須!

招待状はゲストに届く最初の結婚式アイテム。
マナー違反や名前の間違いなど、絶対に避けなければなりません。

  • 使用する文字
  • 日時の表記方法
  • 本状の文面

に間違いがないかチェックをしてもらいましょう。
また、新郎新婦さまお二人でのダブルチェックも必須ですよ。

余分に印刷しておく

プリントミスやゲストの急な出欠の変更を考慮し、必要枚数より余分に印刷をしておきましょう。

必要枚数ギリギリで準備をすると、

「あと1枚必要なだけなのに…」

という時に印刷の手間が省けます。
費用負担にならない程度に、数枚余分に用意しておくと安心です。

まとめ

結婚式の費用を節約するアイテムとして、ペーパーアイテムを手作りするときのポイントをご紹介しました。

結婚式のペーパーアイテムは、持ち込み料が要らないことが多く、しかも手作りすると既製品より大幅にお手頃価格で仕上げられる節約しどころなアイテムです。

ペーパーアイテムを手作りするときには…

  • 材料選びはこだわり過ぎて、既製品よりも費用が上がらないように注意!
  • 結婚式直前にバタバタしないように、作業スケジュールには余裕を持つ
  • TODOリストを作って、お互いの作業分担を明確にし、進み具合を見ながらフォローし合う
  • 印刷や宛名書きなど、自身で難しい場合は業者さんに頼むのも◎
  • 時間がないカップルは外部業者に全て依頼すると式場よりも安い
  • 印刷前に、担当プランナーさんに内容をチェックしてもらう
  • ミスプリントやゲストの急な出欠変更にも対応できるよう、少し余分に印刷しておく

以上をポイントにペーパーアイテムを作ってみてください。節約できたお金を、ドレスのアップ料金に回したり、一生記念に残るアルバムをランクアップしたり、新生活の費用に回すのもアリですね!