花嫁が高らかに投げたブーケが宙を舞い、ゲストたちがみんな一斉に手を広げる光景は、もはや結婚式の定番シーンですよね。
しかし、近頃は結婚式の演出もいろいろあるため、必ずしもブーケトスを行うという新郎新婦は実は少ないんです。
ブーケトスの意味や起源
花嫁が投げたブーケを受け取ることができた女性が、次の花嫁になれるという言い伝えで有名なブーケトス。その由来は諸説がありますが…
14世紀のイギリスで行われていた結婚式での風習に起源があるそうです。その昔、幸せにあやかろうとするゲストたちが、花嫁のドレスやブーケを引っ張ったりしないように防止するための策だったんだとか。
ちょっと驚きますよね!
実はブーケトスをする人は少ない
意外にも実際に行うカップルはあまり多くありません。
「結婚式ではブーケトスをしましたか?または、する予定ですか?」というアンケートに対し、「はい」と回答したカップルは42%という結果(※)。
ちなみに、若い層ほど「はい」が多く、年齢が上がるほど「いいえ」が増える傾向にあります。結婚式での演出の種類がぐっと増えた昨今、ブーケトスは、必須の演出ではなくなってしまったようですね。
※出典:セキララ★ゼクシィ
ブーケトスは和婚には不向き?
ブーケトスといえば、ウェディングドレスで行うものと思っていませんか?
実はそんなことはないんですよ。
最近は、和装でも髪は洋風のセットを行うなど、和洋どちらの要素も盛り込んだ和装の花嫁が非常に増えています。結婚式は和装でするけれど「どうしてもブーケトスもしたい」という気持ちがあるのなら全然あり!
注意点として、せっかくの着物が着崩れてしまわないよう、あまりダイナミックにブーケを投げるのは控えたほうがよさそうです。もし着崩れが心配な場合は、『ブーケプルズ』を行ってみるのはいかがでしょうか?
ブーケプルズとは、ブーケからたくさんのリボンを伸ばし、ゲストたちに引いてもらって、当たりの1本だけがブーケにつながっているという演出です。大きな動きがないため、着物はきれいなまま、幸せをおすそ分けすることができます。
ブーケトス用のブーケの特徴とは
ブーケトスに使うブーケは、挙式で花嫁が持っているブーケだと思っている方も多いのではないでしょうか。
実はあのブーケはトス用に持ち替えるのが一般的。挙式で花嫁が持っているブーケは形もさまざまあり、
- 茎が剥き出しのクラッチタイプ
- 花が流れるようなラインを描くキャスケードタイプ
このふたつは投げるのに適しません。
ブーケトス用のブーケは“花束”というイメージに近く、軽く、やや小ぶりで投げやすくなっているのが特徴です。
ブーケトス用のブーケの金額って?
結婚式を挙げるとなにかと費用がかさみますよね。
できればブーケトス用のブーケは安く抑えたいという方も多いと思います。
目安とはなりますが、
式場 | 5,000円前後 |
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専門店 | 3,000円台~5,000円程度 |
手作り | 造花なら1,000円前後でも可 |
手作りで生花のブーケを作りたいという方もいらっしゃるでしょうが、
「手こずっているいるうちに花がしおれてしまった…」
「上手くまとまらず、投げるのに耐えられるか自信がない…」
など注意したいポイントがあるので、よほど器用な方や、花束作りの経験がある方でないと、あまりおすすめできないかもしれません。
ブーケトスにおすすめの曲
結婚式のさまざまなシーンでその雰囲気を盛り上げてくれる曲の数々。
もちろん好きな曲を流すのが一番ですが、ブーケトスは盛り上がる演出ですので、アップテンポで元気が出るような曲がおすすめです。
ブーケを投げた瞬間、女性陣から歓声が上がることもありますので、それにかき消されてしまうようなしっとり系の曲は合わない可能性があります。また、愛を歌う曲よりは
- 友情を歌う曲
- 感謝を伝える曲
など、大切な人たちへ、幸せをおすそ分けしたいという気持ちが伝わるような曲を選ぶのがポイントです。
失敗しないブーケトスのコツ
最後にブーケトスでの失敗談をご紹介します。
独身女性が少ない
ブーケトスは独身の方が参加する演出という認識が広まっています。そのためゲストの中に独身の方が少ないと”参加しづらい気持ち”になり、実際にブーケトスに参加する人が数人しかいなかったという声も…
例えば、既婚・未婚関係なく女性全員を対象にするなど工夫をすれば、全員が幸せになれる結婚式となるはずです。
勢いが強すぎてあらぬ方向へブーケを投げてしまった
仲の良い友人にとって欲しいと思っている方もいるのではないでしょうか?
友人のいる場所を確認し、いざブーケを投げたら全く違う方向へ…受け取ったのは親戚のオバさんだったという声もありました。
もしも特定の友人へとってほしいと思うならブーケプレゼントがおすすめです。
天井にあたってブーケが空中分解
雨の日には外ではなく室内でブーケトスをすることもあります。
天井が低い会場でブーケが天井にぶつかって空中分解…縁起もよくなさそうですよね。
もしも室内の場合には天井の高さも確認してトスするようにしてください。
まとめ
ブーケトスといえば、以前は結婚式の盛り上がりポイントのひとつでした。
昨今は実にさまざまな演出が増え、誰しも必ず行う演出というわけではなくなってしまったようですね。しかし、いまもブーケトスに憧れを抱く花嫁たちは多いはず!
せっかくやるならばこだわりを詰め込み、素敵なブーケで、お気に入りの曲をかけながら、大切な人たちに向けてブーケをトスしてみてはいかがでしょうか?
ブーケが手から離れた瞬間に響く歓声は、きっと一生の思い出になると思います。