エタニティリング

エタニティの結婚指輪はまだ少数派。
他の方の経験談や意見を聞く機会があまりなく、どのようなメリット・デメリットがあるのか気になりますよね。

地金メインの結婚指輪との違いやエタニティの魅力、さらにエタニティを選んで後悔しないために4つの質問をします。

きっと後悔しない結婚指輪選びができるはずです。

ダイヤの煌きが魅力のエタニティリング

エタニティリングとは、ダイヤが一列に連なっているリングのことです。
全周ダイヤが留まっているフルエタニティと、ダイヤが半分程度のハーフエタニティがあります。

リングピローと結婚指輪

エタニティリングの魅力は、なんと言ってもダイヤモンドの輝きです!
近年増えている、服をファストファッションでそろえ、バッグや靴などの小物は高額な物を合わせて”格上げ”するという考え方にもエタニティリングは合っています。

ダイヤは無色透明ですから、どのようなファッションにも合わせやすいですよ。

二種類のエタニティリング

エタニティリングには、フルエタニティハーフエタニティの二種類があります。

以下では、見た目だけでなく実用的な面と注意点も交えて、それぞれの特徴を紹介します。

フルエタニティ

小粒のダイヤモンドがリングを一周しています。
どの角度から見てもキラキラ光り、きらびやかで美しさのある豪華なリングです。

フルエタニティの結婚指輪

フルエタニティの特徴
  • ゴージャスで、どの角度からみてもダイヤがみえる
  • 全周がダイヤのため傷に強い

天然鉱物の中で、もっとも固いといわれるダイヤモンド。
全周ダイヤモンドでおおわれているフルエタニティは、長年使っていても傷が目立ちません

ダイヤを留めている、地金に小さな傷はつくけど、ダイヤモンドの輝きに紛れて、ほとんど気にならないはずだよ。

フルエタニティの注意点
  • 傷に強い半面、サイズ直しができない
  • ダイヤモンドの数が多いため価格が高め
  • ダイヤが指にあたって、つけ心地がよくないと感じる人もいる
  • 派手に思う人もおり使用シーンを選ぶ

最大のデメリットはサイズ直しができないこと。
女性は指の太さが変わることも多いため懸念点のひとつ。ただし、サイズアップができるように、最初から厚めに作っているリングもあります。

厚めのリングは内側を削ってサイズを調整するよ。厚くなれば指へのアタリが気になり、つけ心地に違和感を感じる人もいるから、入念に試着しよう。

ハーフエタニティ

フルエタニティに対して半周ほどダイヤを並べたデザインのリングです。

ハーフエタニティの結婚指輪

ハーフエタニティの特徴
  • フルエタニティに比べるとダイヤの数が少ないため価格は控えめ
  • 半分は地金のためサイズ直しができる
  • 豪華でありながら、あたりがよく普段遣いもできる

最大の魅力は普段使いができること。
アタリがいいため、隣の指を邪魔しないですし、ダイヤモンドの傷を気にするあまり、頻繁に取り外すことも少ないと思います。もちろんサイズ直しができるのもメリットのひとつです。

注意点
  • リングが回転してダイヤが内側に隠れる時がある
  • サイズ直しで指輪が真円にならない場合がある

バランスがいい結婚指輪といえるかも。
シンプル過ぎず、派手すぎないハーフエタニティは「普通の結婚指輪じゃ物足りないけど、派手すぎるのも周りの目が気になる」という女性に人気があります。

ダイヤの存在感が際立つ爪留め、バランスのほり留め

エタニティリングは、石の留め方によっても違いがあります。
爪留めはダイヤモンドの存在感がある一方で、品質の違いがでやすく、ほり留めはバランスのいい留め方です。

比較項目 爪留め レール留め ほり留め ほり留め・ミル打ち
引っかかりにくさ モノによる
小傷の目立ちやすさ
石のとれにくさ モノによる
隣の指へのアタリ モノによる
ダイヤの存在感

※スマートフォンでは横にスクロールできます

爪留め

地金の小さな爪でダイヤを留めた爪留め。
地金の存在感が少なく、ダイヤモンドがもっとも大きくみえます。また表面がほとんどダイヤですので、小傷がつきにくいメリットも。

注意点は、店舗によって質の差が非常に目立つこと。
質のよい品なら、爪留めでも引っかかりや指当たりを気にせず、毎日ストレスなく身につけられます。

一方の質の良くない結婚指輪だと……
チクチクと隣の指に当たったり、ニットに引っかかったり、不愉快な思いをする羽目になります。とにかく念入りに試着をしてください。

レール留め

レール留めは、地金のふちでダイヤをしっかりと挟むため、非常に丈夫です。
構造上厚みがでやすいデザインですが、なめらかな地金の部分が当たるため、隣の指へのアタリを気にする人は少ないはず。

一方で、ダイヤの上下が隠れるため、ダイヤが小さくみえる&地金のふちがやや太いのはデメリット。
ふちの部分に小傷がつくのを気にする方もいます。

ほり留め

ほり留めは、ごく細いふちがあり、爪留めよりも引っかかりや指当たりが気になりにくい特徴があります。
レール留めほど厚みもでにくいので、重さや指当たりが気になる人に向いています。

不思議なことに、ほり留めのエタニティは、物によって特別感や華やぎがあまり感じられない物があります。
せっかくエタニティの結婚指輪を選んだのに、「ファッションリングですか?」と思われてしまっては残念ですよね。

そのため質のよいメレダイヤを使っている、評価の高い店で購入すると安心です。
手の届きやすい価格帯の店舗で品を選ぶときには、照明のない場所でも確認しましょう。

ショーケース付近は照明によって、ダイヤモンドがキラキラみえるから照明のあたらない場所でもチェックしよう

ほり留め・ミル打ち

地金の細かい粒が繊細に輝いて、小傷が目立ちにくいです。
クラシカルな印象が強くなりますから、現代的なデザインのジュエリーとコーディネートしにくくなる場合もあります。

エタニティと地金メインの違い

「エタニティにしようか、やっぱりシンプルなプラチナリングにしようか……」

多くの女性が迷います。
そこで気になるポイントをシンプルな地金メインの結婚指輪と比較をしました。

地金メインのリングとの違い

エタニティ

フルエタニティの結婚指輪

地金メイン

プラチナとピンクゴールドの結婚指輪
価格の違い

9万円~

安くても9万円、国内・海外ブランドなら16万円ぐらい、1ctのフルエタニティなら30万円程度。

6万円~

国内・海外ブランドでも10~13万円程度がメインの価格帯。ハイブランドでも手が出しやすい。
つけ心地の違い

品質に大きく左右される

丁寧につくられたエタニティリングなら、さほどストレスは感じない。

基本的に、つけ心地はいい

厚みがないためシンプルで、隣の指へのアタリは気にならない。
日常使いの違い

職場やシーンを選ぶ

地金メインに比べると派手なため固い職場やお葬式・法事では外した方がいいかも。

気にせず身に着けられる

厚みがないためシンプルで、隣の指へのアタリは気にならない。
年齢を重ねてからの違い

子育て中は要注意

赤ちゃんの肌を傷つける心配や手をつなぐときに気になるかも。

年代を気にしない

シンプルなため年齢を重ねても愛用できるものが多い。

エタニティリングは、ダイヤの品質や大きさによってピンキリ
ファッション感覚で身につける指輪なら、リーズナブルでもエタニティの可愛さを堪能できますが、結婚指輪として長年愛用するとなると、安すぎる品は避けた方が無難です。

エタニティリングと地金の結婚指輪

エタニティリングは品質が超重要!
つけ心地は、枠の作りによって左右され、丁寧につくった品質のいいエタニティリングならストレスはさほどありません。店頭でしっかりと試着をし、見極めた上で購入するのがベストです。

一般的にエタニティリングの0.15ct以下の小粒なダイヤモンドには鑑定書はつかないよ。だから試着だけでなく、どんなダイヤモンドも聞いた上で、口コミもチェックしよう。

心配しなくても大丈夫!エタニティリングでよくある4つの心配

汚れの心配はメンテナンスで対処を

「エタニティリングは、ダイヤがたくさん入っているし、自宅でお手入れするのは難しそう……」

このように思う方も多いようですが、実はご自宅でお手入れ可能です。

エタニティリングの洗い方
  1. 少しだけ台所洗剤(中性洗剤)をいれたぬるま湯につける
  2. ジュエリー専用のブラシまたは柔らかいタイプの歯ブラシで優しく洗う
  3. 洗い終わったらすすぎをしっかりして、柔らかい布で水気を拭く

とくにレール留めのタイプが最も汚れがたまりやすいです。

石が大き目なレール留めのエタニティは、汚れが見えやすいためメンテナンスは必須。
レール留めに限らず、ダイヤモンドは親油性がありますから、毎日使っていると手の油がついて曇ってしまいがち。たまに洗うと、美しい輝きが保てます。

シンプルな地金リングよりも丈夫なエタニティリング

シンプルな地金メインのリングは、使っているうちに小さな傷で曇ってきます。
一方のエタニティリングは、表面がほとんどダイヤモンドのため、傷はあまり気にならないという声が多いです。

ダイヤモンドの原石ダイヤモンドの原石

ダイヤモンドは天然鉱物の中で、もっともモース硬度(※)が高いといわれています。

モース硬度(モースこうど)は、主に鉱物に対する硬さの尺度の1つ。ここで言う硬さの基準は「あるものでひっかいたときの傷のつきにくさ」であり、「たたいて壊れるかどうか」の堅牢さではない。

要するに日常生活で起こりうる傷には非常に強いです。
もちろん絶対に壊れないわけではなく、靭性には弱い(衝撃には強くない)といわれているため大切に使う必要はあります。

高品質なら石とれに神経質にならなくてOK

「エタニティリングで石がとれてしまった」

長く業界にいると誰もが耳にするはずです。
ただ、よくよく話をきくとファッション感覚の華奢でリーズナブルなエタニティリングということが多いです。

ある程度の金額で、しっかりした作りの枠なら『石とれ』は、それほど神経質になる必要はありません。

エタニティリングならではの選び方

エタニティリングには”ならでは”の選び方があります。
こだわりの選び方を知ると、きっと結婚指輪選びがより楽しくなるはずです。

記念日や人生の節目で買い足す

エタニティリングを求める女性には、最初から将来の重ね着けを前提としている人が非常に多いです。

ジュエリーボックス

たとえば、結婚20周年や子供が独り立ちしたときなど。
地金や石が違うストレートのリングを買い足して、さまざまな組み合わせで楽しむのも素敵です。

婚約指輪なしで豪華な結婚指輪にする

婚約指輪はなしで結婚指輪を高額にする人も。
婚約指輪の予算も合わせれば、大粒のメレダイヤを使ったエタニティも視野に入ってきますよね。

大きいダイヤモンド付きのエタニティリング

とくに「婚約指輪は普段使いしないよ」という女性にオススメです。

男性の結婚指輪は意外にみつけやすい

女性が結婚指輪をエタニティにしたら、男性はどうするの?

こんな疑問を耳にすることもあります。
たいていは、エタニティと何かしらデザインがリンクしていて、全く同じではないけどお揃いっぽいものを選ばれる方がほとんど。

男性と女声の結婚指輪

意外にもセットのような感じがする男性の結婚指輪は多くあります。
「セットのようなリングはありますか?」とジュエリーショップで聞くと候補を出してくれますよ。

注意!紛失が多いエタニティリング

ダイヤが多い結婚指輪ならではの注意!
にわかには信じられないかもしれませんが「ダイヤリングをなくした」「捨ててしまった」という話を、たびたび聞いたことがあります。

意図的に捨てるわけではなありません。
買ったばかりのエタニティ結婚指輪をつけて、お手洗いで手を洗うシーンを想像してみましょう。

ホテルのお手洗い

地金メインのシンプルな結婚指輪なら、つけたまま洗う人がほとんどです。
一方のダイヤモンドのついたエタニティリングは、外して洗う人が少なくありません

  • 洗面台に置いて忘れてしまう

    リングを洗面台に置いて手を洗い、そのままトイレからでてしまい紛失……

  • ゴミと間違えて捨ててしまう

    結婚指輪をきれいにティッシュにくるんで鞄にいれ、忘れて後日ゴミと間違えてゴミ箱へ……

アウトドアやスポーツが趣味の人は要注意!
手を洗ったり着替えたりが多いシーンでは、ジュエリーポーチを使いましょう。

ちなみに私は、ダイヤリングでもそのまま手を洗い、少しリングをずらして手を拭くようにしています。

ダイヤモンドのついた結婚指輪を大切にするあまり外出先に外すことが多いから注意しよう。

結婚指輪にエタニティを選んで後悔しないための4つの質問

続いては、エタニティリングを選んで後悔しないための4つの質問をします。

ご納得いく形で、ご自身の生活スタイルに合った結婚指輪を選ぶご参考になさってください。

子供が産まれたらどうする?

エタニティの結婚指輪は「子供が生まれたら使えない」という声をよく耳にします。

とくに爪留めのエタニティは注意が必要!
赤ちゃんの柔らかい皮膚を傷つけないかと心配になる人が多く、またエタニティは、地金メインの結婚指輪に比べ、厚みも心配される人がいます。

赤ちゃんと母親の手

子供と手をつないだり、抱き上げたりするときに、気になるかも。
子育て期間中のエタニティは、特別なときのみ身につけることを覚悟しておきましょう。

チェーンをつけてネックレスにする人もいますが、子どもがキラキラ光るペンダントに興味をもち、チェーンを引きちぎられたという話もあるので注意しよう。

年齢を重ねても愛用できそう?

ファッションで身につける極細のエタニティリングは、若い華奢な指に似合います
そのイメージが強くて、歳をとったら似合わなくなるのではないかと気にされる方もいらっしゃいます。

シンプルなデザインの品は、年代を超えて愛用できるものが多いです。

年配のご夫婦

ダイヤモンドが一列に並んだシンプルなエタニティなら、皺がよったり、シミができたりして貫禄がでてきた手にも映えます
もし、指が太くなって似合わなくなっても、エタニティは一文字のストレートなものがほとんどですから、別のリングを重ねてボリューム感を調節できますよ。

サイズ直しの心配は?

サイズ直しを心配される方も多いです。
確かにフルエタニティは、サイズ直しできないので、買いなおすしかありません。

結婚指輪を通したネックレス

使わなくなったフルエタニティに、チェーンを通してペンダントとして使っている方にお会いしたこともあります。
長く使う品ですから、最初からサイズ直しのことを考えて、ハーフエタニティを選ばれる人も非常に多いです。

日常生活で使える?

結婚指輪を選ぶとき、お店の方から「派手な結婚指輪(※)をお選びになった方がいいですよ。」とアドバイスされたという話をよく聞きます。

※ダイヤがあしらわれていたり、デザインが凝っている結婚指輪

また選んだ結婚指輪に「派手すぎた」「地味すぎた」など後悔の声も。
ただし後悔の声は、エタニティに限るわけではありません。シンプル過ぎて後悔する人もいるので「購入後はコレが一番!」と他人と比べず、信じることも必要です。

エタニティの結婚指輪と婚約指輪

エタニティリングは、どちらかというと派手な部類。
そのため日常生活で使えないのでは?と心配される方も多くいるのも事実です。

ただ日常生活は、人それぞれですよね?
どのような生活を送る方にエタニティが向いていて、どのような方は少し注意が必要なのでしょうか?

いくつか具体例を取り上げたいと思います。

身に着けやすい人

ダイヤモンドのついたエタニティは華やかな印象を受けます。
そのため服装の自由な職場、経営者の方で会食などお出かけが多い外交的な方なら、日常生活で使いやすいはすです。

身につけ方を検討

真面目な印象が大切な職業の方や、子供と触れ合う仕事の方は、お仕事のときには少々使いづらいかもしれません。
プライベートな時間で外出する機会が多いかどうかで判断されるといいでしょう。

外したほうが無難な場面

お葬式や法事のときは不向きかも。
悲しみの席にキラキラと輝くエタニティは、そぐわない印象があります。

法事法要

プラチナの地金メインのシンプルな結婚指輪なら、お葬式や法事でも問題になりません。
同じ感覚で「結婚指輪だから身につけてもマナー違反ではないはず」とつけていって非難されるのも困りますよね。

結婚指輪にエタニティを選んだら、お葬式や法事は外して出席した方が無難でしょう。
ご自身の日常生活に溶け込んだ「ちょうどよい結婚指輪」を選べるよう、購入前によく検討してみてください。

1分で振り返り
この記事のまとめ

アンシェくん
  • エタニティリングの最大の魅力はダイヤモンドの輝き
  • フルエタニティは、どこからみてもダイヤモンドが美しく傷に強いが、サイズ直しができない
  • ハーフエタニティは輝きこそフルエタニティに劣るが、サイズ直しができる結婚指輪もある
  • 爪留めはダイヤがもっとも美しいが、品質によって指へのアタリが悪かったり、石がとれることもある
  • ダイヤの数が多い分、フルエタニティの方が価格は高い
  • エタニティリングのダイヤは小さいため鑑定書がつかないことから信頼できるお店選びが重要
  • 結婚指輪のエタニティを選ぶ上で、子育て・10年後のこと・指のサイズが変わったとき・着用シーンを検討することが大事

エタニティリングは見た目の豪華さは、シンプルな結婚指輪にはない魅力です。
一方で、10年後20年後のことや子供が生まれたときのこと、また指のサイズが変わったときに、どうするかを事前に考えておくことで、後悔のない結婚指輪選びができるはずです。